革靴はフィッテングやサイズ感が重要なので、店舗で試着して購入するのが一番です。
ただ、私のように(私は青森県在住です)田舎地方に住んでいて、ほしい靴を店舗で購入できないという方も多いのではないでしょうか。
革靴をネットで購入したいけど、サイズが合わなかったらどうしよう・・・。
この記事では、こんな悩みを解決します。
私は、地方在住のサラリーマンでネットで革靴を10足以上は購入してきましたので、その経験をもとに革靴をなるべく失敗せずネットで購入する方法をお伝えしたいと思います。
【この記事を書いた人】
革靴歴約30年のサラリーマンが解説します。
- 『靴磨き知識アドバイザー』
- 革靴は仕事道具。「ガッツリ履いて、しっかりお手入れ」がモットーです。
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靴をネットで買うメリット・デメリット
靴をネット購入するメリット
革靴をネットで購入するメリットは、
- 店舗よりお得に購入できる
- 在庫を心配せず欲しいサイズが購入できる
- 店員を気にせずじっくり選べる
実店舗に行くと、店員さんにジロジロ見られて気を使ってしまいますが、ネットだとほしいものをじっくり選べます。
靴をネット購入するデメリット
革靴をネットで購入するデメリットは、
- 試着ができないのでサイズ感が不安
- 質感や色あいなども画像でしか確認できない
- 返品や交換が面倒
靴をネットで購入する一番のデメリットは、靴の感じやサイズ感を確認できないことです。
特に革靴はサイズが合わないとすぐ靴ずれになりますし、履き心地は最悪です。
それにコスパが良いと言われるブランドでも2〜3万円はしますので、失敗したときのダメージは大きいですよね。
私が初めて本格革靴をネットで購入する際、購入ボタンをポチッとするときはかなりドキドキした記憶があります…。
ただ、自分にちょうど良いサイズさえ分かってしまえば、革靴をネットで買うことはあまり怖くありません。
革靴のサイズ選びの注意点
スニーカーと革靴はサイズ表記が違う
革靴とスニーカーのサイズ表記は全く違います。スニーカーのサイズ表記のつもりで革靴を買おうとすると失敗してしまいます。
スニーカーのサイズ表記
スニーカーのサイズ表記は、メーカーやブランドによって多少違う場合がありますが、基本的に靴の内部の大きさ(インソールの長さ)です。
例えば、私が履いているアディダスのスニーカーですが、サイズ表記27cmで、インソールの長さも約27cmです。
スニーカーのサイズ表記
実際の靴の内部の大きさ(インソールの長さ)
革靴のサイズ表記(日本製の場合)
リーガルやスコッチグレインのような日本の革靴のサイズ表記は、その靴を履く人の足のサイズが基準となる「足入れサイズ」になっています。
私が所有しているリーガルの811RBBPのサイズ表記は25.5cmですが、つま先からかかとまでの長さは約29cmでした。
サイズ表記は25.5cmで、実寸は29cmです。
革靴をスニーカーのサイズ表記で買ってしまうと、かなりブカブカになってしまいます。
革靴(日本製)のサイズ表記
その靴を履く人の足のサイズを基準とした「足入れサイズ」
※ただし、海外製の革靴のサイズ表記は、踵から一定の部分を起点にしてインチで表記しています。海外製は国(イギリスやアメリカ)により起点が違うので注意が必要です。
ネットで革靴を初めて買う方は、リーガルやスコッチグレインなど日本製の革靴が買いやすいです。
フィット感にはウィズ(足囲)の確認が必要
一般的に「足のサイズは?」と聞かれたら、「つま先」から「かかと」までの足の長さ(足長)を答えると思います。
革靴の場合は、スニーカーのようにクッション材が入っていないので、横幅のフィット感も重要です。足の横幅(足囲)も把握しておく必要があります。
- 足長
一番長い足の指からかかとまでの長さ - 足囲(ウィズ)
横幅の一番広いところを一周した長さ
革靴の足囲はウィズと呼ばれ、アルファベットで表記します。
※なお、一般的に足囲のことは「ウィズ」といったり「ワイズ」といったりしますが、この記事では「ウィズ」に統一して表現します。
自分の足のサイズを把握する
靴をネットで購入する場合、試着をすることができないので自分の足のサイズを把握しておく必要があります。
自分の足のサイズを把握するには以下の方法があります。
- 自分で測る
- ZOZOMATで測定
- 「すごいフィッティング」の診断を受ける
1つの方法だけだと測定を失敗していることに気付かないので、複数の方法を試してみることをオススメします。
自分で測る
「足長」の測り方
まずは足の大きさ(足長)を測ります。
革靴は、靴の大きさではなく、履く人の足長を「想定」して表記しているので、自分の「足長」を把握する必要があります。
- A4の用紙の真ん中に線を引き、壁に付けてその上に足を乗せます。
- かかとをまっすぐ壁に付けて、一番長い指のところに印を付けます。
- 用紙の一番下から印までの長さを測ります。
「足囲」の測り方
足長の次は、足の横幅周り(足囲)を測ります。
メジャーを使って、足の親指の付け根の一番出ているところと、小指の付け根の一番出ているところを一周させて長さを測ります。
ZOZOMATで測定
今はもっと便利なものがあって、ZOZOMATを使えば簡単に足のサイズを測ってくれます。
ZOZOTOWNのサイトからログインして、ZOZOMATの注文すると、以前流行ったZOZOスーツの足バージョンが送られてきます。
スマホにアプリをダウンロードして、あとはアプリの指示にしたがって足をマットに乗せて写真を撮るだけです。
試しにZOZOMATを使って、足を測ってみました。
裸足になって、マットの上に足を置いて、アプリの音声に従い写真を撮っていきます。
その結果がこちら↓
ZOZOTOWNで販売しているリーガルの靴で確認してみたところ、25.5cmの相性度が一番良いと出ました。
↑25.5cmの相性度が91%と一番高くなっています。
私はリーガルの25.5cmを履いていますので、ZOZOMATの計測はある程度、信頼できるのではないでしょうか。
「すごいフィッティング」の診断を受ける
「すごいフィッティング」とは、靴木型設計のスペシャリストのZinryuさんとアマチュア靴職人のカタオカケンさんが開発した、足に合った革靴とそのサイズを提案してくれるサービスです。
すごいフィッティング
このサイトでは、あなたの足の外形のみならず、筋肉や靭帯など足内部の状態を推定したうえで、世界中の良靴から最適にフィットする一足を選び出します。
すごいフィッティングサイト
サイズを測定するだけでなくオススメの革靴を提案してもらえるので(提案される靴は高級革靴が多いですが……)、お試しください。
購入する革靴のサイズ感を確認
自分の足のサイズが分かったら、購入する革靴のサイズ感をつかんでおきましょう。
サイズ感をつかむポイント
- 購入したい靴のウィズを確認
- 販売サイトの説明文やレビューを確認
- 購入したい靴のことを書いているブログやSNSを確認
捨て寸(つま先の空間)が多いとか甲が低いなどブランドによって違うので実際に履いている方の意見を参考にします。
レビューなどを確認する際の注意点
レビューなどは主観的な意見も多いので、あくまでサイズ感をつかむための目安としましょう。
自分の足の大きさをサイズ表に当てはめる
自分の足の大きさを下の表に当てはめて、おおよそのサイズ感をつかみます。
※下の表は、JIS規格のサイズ表です。日本の革靴はおおよそこの規格に準じてサイズが作られています。
足長 | E | EE | EEE | EEEE |
---|---|---|---|---|
23.5cm | 23.4 | 24.0 | 24.6 | 25.2 |
24.0cm | 23.7 | 24.3 | 24.9 | 25.5 |
24.5cm | 24.0 | 24.6 | 25.2 | 25.8 |
25.0cm | 24.3 | 24.9 | 25.5 | 26.1 |
25.5cm | 24.6 | 25.2 | 25.8 | 26.4 |
26.0cm | 24.9 | 25.5 | 26.1 | 26.7 |
26.5cm | 25.2 | 25.8 | 26.4 | 27.0 |
27.0cm | 25.5 | 26.1 | 26.7 | 27.3 |
日本で売っている既製品の革靴は、シングルE〜3Eで展開されるのが一般的です。
私の場合、ZOZOMATで計測したサイズが以下でしたので、
- 足長:左25.9右25.8
- 足囲:左25.1右25.3
このサイズ表に当てはめると、「25.5cmのEE」「26.0cmのE」「26.0cmのEE」のあたりが良いということになります。
私が実際に購入してちょうど良いと感じたのは、「25.5cmのE」、「25.5EE」ですので、ほぼ合っています。
本格革靴はタイトフィットがおすすめ
本格革靴、特にグッドイヤーウェルテッド製法の靴は、履いているうちに中のコルクやスポンジが沈み込んで足に馴染んできます。
甲革(表面の革)も馴染んでくると緩くなってきますので、最初からジャストサイズの靴を購入すると、履いているうちに大きく感じる場合があります。
最初はある程度、タイトフィットのものを購入するのをおすすめします。
この靴は最初、羽根が1〜2cmぐらい開いていましたが、2年くらい履いた現在は羽が閉じてちょうどよい感じになりました。
最初はキツめで羽根も2cmぐらい開いていましたが、購入して1年ぐらいで羽根も閉じてきてちょうど良い感じになりました。
※ただし、靴は縦には伸びることはないので、つま先部分がキツイ場合は小さすぎです。
既製品でジャストフィットの靴に出会うのは難しい(現実)
ここまできて、かなり身も蓋もないことを言います……。
高級靴やオーダーメイドは別として、一般的なブランドの既製品を購入する場合、購入したい靴と自分の足の形がジャストフィットすることはなかなか無いのが現実です。
なので、サイズにそこまで神経質になる必要はありません。
あまり難しく考えず、自分の足の大きさ(足長)と靴のサイズ表記が合っているものを購入すればOKです!
歩行に支障をきたすほど大きすぎたり、小さすぎたりしないかぎり、なんとかなります。
革靴を購入するのにオススメのネットショップ
革靴をネットで購入する際のネットショップを選ぶポイントとしては、
- 返品・交換が無料か(何度か試すことができるか)
- 靴のサイズ感を把握しやすい仕組みがあるか
ちゃんと足のサイズを測って購入しても、やっぱりサイズが合わなくて履けないということはあると思います。そんなとき重要なのが、返品や交換ができるかどうかです。
それに、サイトの情報などで販売している靴のサイズ感を把握しやすい仕組みがあると、サイズ感を失敗することもすくなくなります。
Amazonファッションは返品・交換が無料
ネットで靴を買う際におすすめなのはAmazonファッションです。
Amazonファッションは、Amazonの服や靴、時計などのファッションに関連するカテゴリーの総称で、商品が到着した日から30日以内であれば、誰でも送料無料で返品や交換ができます。
返品の理由はサイズが合わない、なんかイメージが違ったなどの自己都合でもOK!
- アマゾンファッションのメリット
- 購入後30日間返品可能
- 返品、返送料無料(一部条件あり)
- 色違いサイズ違いも在庫があれば無料で交換可能
注意点としては、商品の中に「Amazonマーケットプレイス」と呼ばれる一般の出品者が販売する商品があり、返品が有料だったり、返品可能期間が短いの場合があります。
Amazonが直接販売しているか、返品無料かどうか購入前に画面で確認が必要です。
頻繁にセールを行ってお得に購入できる場合が多いので、私は靴が欲しい場合、まずはAmazonで販売されているかどうかを確認します。
【あわせて読みたい】
Amazonファッションの詳細は以下の記事を参考にしてみてください。
>>Amazonファッションは靴の返品・サイズ交換が無料|手順や注意点も解説
シューズブランド公式サイト
最近は日本のシューズブランドでもネット販売に力を入れていて、かなり購入しやすくなっています。
公式サイトのデメリットは、特別なセール以外は定価での販売のため、Amazonや楽天などのネットショップの方がお得に購入できる場合があるところです。
リーガル公式オンラインショップ
日本の紳士靴メーカーとしてはおなじみのリーガルです。リーガルの公式オンラインショップも返品・交換無料です。
オンラインショップで選んで、指定の店舗で受け取るという方法もできます。試着もできるのでおすすめです。
レイマー公式サイト
レイマーは、有限会社サンレイの代表である大石裕介氏が【価格を抑えようとも品質は落とさない】というこだわりのもと立ち上げたブランドです。
ネット専門の靴店ですので、サイズ選びを失敗しないよう様々な工夫がされています。
アシーレサービス
「アシーレサービス」といって、実際に靴を作る際に使用している木型から「手製のビニール靴」を郵送して、サイズ感を試すことができるサービスです。
アシーレは返送不要で費用も一切掛からないので、レイマーの靴がほしい方はぜひ試してみましょう。
サイズ参考比較表
他の紳士靴ブランドの一部木型とレイマーの靴のサイズ感を比較した比較表があります。
「同サイズ 」、「ハーフサイズアップ・ダウン」、「ワンサイズアップ」など、他の紳士靴ブランドと比較したサイズの目安が確認できるなんともありがたい表です。
レイマー公式ブログ
公式ブログで代表の大石氏(おおいっさん)が、商品の説明からサイズ感まで細かく発信しています。ユーザーのコメントや要望にも丁寧に返信していて代表の誠実な人柄が分かります。
「おおいっさん」や「アニー(代表のお兄さん)」のキャラクターも面白いので、ブログを見るだけでも楽しいですよ。
スコッチグレインオンラインストア
スコッチグレインは、ヒロカワ製靴が手掛ける日本のシューズブランドです。
スコッチグレインのオフィシャルオンラインストアには、スコッチグレインの靴を初めて購入する方用に「購入ガイド」を用意しています。
スコッチグレインはファンが多く、ブログやSNSなどで様々な情報が出ているので、サイズ感などを参考にしましょう。
【あわせて読みたい】
スコッチグレインをネットで購入する際はこちらの記事もご覧ください↓
>>【スコッチグレインをネットで購入】サイズ感と購入方法を解説
他のネットショップは返品可能か確認が必要
楽天やyahooショッピングなどのネットショップもお得に購入できます。店舗によっては、公式オンラインショップやAmazonよりかなりお得に購入できる場合も。
ただし、販売しているショップによっては返品に送料がかかったり、そもそも返品ができなかったりする場合があるので注意が必要です。
注文する前に返品が可能か、返品期間はいつまでか、送料はかかるかなどを確認が必要になります。
革靴をネットで購入する際の悩みを解決|まとめ
革靴をネットで購入する場合、試着ができないこともありサイズ感が不安ですが、自分にちょうど良いサイズさえ分かってしまえば、革靴をネットで買うことは、あまり怖くありません。
革靴をネットで購入するメリットは、
- 店舗よりお得に購入できます
- 在庫を心配せず欲しいサイズが購入できます
- 店員を気にせずじっくり選べます
もちろん、ちゃんと試着をして、店員さんに相談しながら購入するという方法が一番かと思いますが、自分の住んでる場所や環境のせいで好きな革靴を履けないなんてもったいですよね。
このご時世、サラリーマンはかなり大変ですが、自分の好きな革靴をバシッと履いて、頑張っていきましょう!
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