
革靴はフィッテングやサイズ感が重要なので、店舗で試着して購入するのが一番です。
ただ、私のように田舎地方在住でほしい靴の実店舗が近くにないとか、店員さんに話しかけられてじっくり選べないという方も多いのではないでしょうか。

革靴をネットで購入したいけど、サイズが合わなかったらどうしよう・・・。
この記事では、こんな悩みを解決します。
私は、地方在住のサラリーマンでネットで革靴を10足以上は購入してきましたので、その経験をもとに革靴をなるべく失敗せずネットで購入する方法をお伝えしたいと思います。
【この記事を書いた人】

革靴歴約25年の私が解説します。
- 日本皮革製品メンテナンス協会『靴磨き知識アドバイザー』
- サラリーマンの立場から仕事で履く革靴やお手入れのことなどを発信しています。プロフィールはこちら。
靴をネットで買うメリット・デメリット

靴をネット購入するメリット
革靴をネットで購入するメリットは、
- 店舗よりお得に購入できる
- 在庫を心配せず欲しいサイズが購入できる
- 店員を気にせずじっくり選べる

実店舗に行くと、せっかく来たからと(店員さんにも気を使ってしまい)、サイズや色を妥協してしまうこともあると思いますが、ネットだとほしいものをじっくり選べます。
靴をネット購入するデメリット
革靴をネットで購入するデメリットは、
- 試着ができないのでサイズ感が不安
- 質感や色あいなども画像でしか確認できない
- 返品や交換が面倒
靴をネットで購入する一番のデメリットは、靴の感じやサイズ感が確認ができないことです。特に革靴はサイズが合わないとすぐ靴ずれになりますし、履き心地は最悪です。
そこそこちゃんとした革靴を購入しようと思うと、いくらコスパが良いブランドでも2〜3万円はしますので、平均的なサラリーマンにとって失敗したときのダメージは大きいですよね。
私が初めて本格革靴をネットで購入する際、購入ボタンをポチッとするときはかなりドキドキした記憶があります…。

ちょっとしたギャンブルだなこりゃ…。
ただし、自分にちょうど良いサイズさえ分かってしまえば、革靴をネットで買うことはあまり怖くありません。
革靴とスニーカーのサイズ表記の違い
革靴とスニーカーのサイズ表記は全く違います。スニーカーのサイズ表記のつもりで革靴を買おうとすると失敗してしまいます。
スニーカーのサイズ表記
スニーカーの場合は、メーカーやブランドによって多少違いますが、基本的には、木型の大きさや実際のインソールの長さでサイズ表記されています。

例えば、私が履いているアディダスのスニーカーですが、サイズ表記27cmで、インソールの長さも約27cmです。
革靴のサイズ表記(日本製の場合)
一方で、革靴ですが、リーガルのような日本の革靴のサイズ表記は、その靴を履く人の足のサイズが基準となる「足入れサイズ」になっています。

私が愛用している、リーガルの811RBBPはサイズ表記25.5cmですが、つま先からかかとまでの長さは約29cmでした。サイズ表記は25.5cmで、実寸は29cmです。
なので、革靴をスニーカーのサイズ表記で買ってしまうと、かなりブカブカになってしまいます。
チェックポイント
▶靴のサイズ表記の違い
スニーカーは、靴のインソールの長さ(靴の内寸)であるのに対し、革靴(主に日本製の場合)は、履く人の足長を「想定」したサイズです。
※ただし、海外製の革靴のサイズ表記は、踵から一定の部分を起点にしてインチで表記しています。海外製は国(イギリスやアメリカ)により起点が違うので注意が必要です。

ネットで革靴を初めて買う方は、リーガルやスコッチグレインなど日本製の革靴が買いやすいと思います。
自分の足のサイズを知る
一般的に「足のサイズは?」と聞かれたら、踵からつま先までの足の縦の長さ(足長といいます)を答えると思います。
革靴の場合は、スニーカーのようにクッション材が入っていないため、靴と足の横幅のフィット感も重要になってくるため、足の横幅の一番大きい部分の周囲(足囲)※ウィズも把握する必要があります。

なお、一般的に足囲のことはウィズやワイズと表現しますが、この記事では「ウィズ」に統一して表現します。
足長 ⇨ かかとの後端から最も長い足指の前端までの長さ
足囲 ⇨ 足の親指の付け根の一番出ているところと、小指の付け根の一番出ているところを結んで一周した長さ

「足長」の測り方

- A4の用紙の真ん中に線を引き、壁に付けてその上に足を乗せます。
- かかとをまっすぐ壁に付けて、一番長い指のところに印を付けます。
- 用紙の一番下から印までの長さを測ります。
※靴下は脱いで測ってください。

「足囲」の測り方

メジャーを使って、足の親指の付け根の一番出ているところと、小指の付け根の一番出ているところを一周させて長さを測ります。
※こちらも本当は靴下を脱いで測ってください。
ZOZOMATを使う
今はもっと便利なものがあって、ZOZOMATを使えば簡単に足のサイズを測ってくれます。

ZOZOTOWNのサイトからログインして、ZOZOMATの注文すると、以前流行ったZOZOスーツの足バージョンが送られてきます。
スマホにアプリをダウンロードして、あとはアプリの指示にしたがって足をマットに乗せて写真を撮るだけです。
試しにZOZOMATを使って、足を測ってみました。

裸足になって、マットの上に足を置いて、アプリの音声に従い写真を撮っていきます。
その結果がこちら↓


ZOZOTOWNで販売しているリーガルの靴で確認してみたところ、25.5cmの相性度が一番良いと出ました。


⬆25.5cmの相性度が91%と一番高くなっています。
私はリーガルの25.5cmを履いていますので、ZOZOMATの計測はある程度、信頼できるのではないでしょうか。
「すごいフィッティング」で診断
「すごいフィッティング」とは、靴木型設計のスペシャリストのZinryuさんとアマチュア靴職人のカタオカケンさんが開発した、足に合った革靴とそのサイズを提案してくれるサービスです。
すごいフィッティング
このサイトでは、あなたの足の外形のみならず、筋肉や靭帯など足内部の状態を推定したうえで、世界中の良靴から最適にフィットする一足を選び出します。
すごいフィッティングサイト
サイズを測定するだけでなくオススメの革靴を提案してもらえるので(提案されれる靴は高級革靴が多いですが…)、お試しください。
革靴のサイズの確認
自分の足のサイズが分かったら、購入する革靴のサイズを確認しましょう。
なお、革靴のウィズ(足囲)は、アルファベットで表記します。ウィズが細い(小さい)方から、E(シングルE)、EE(2E)、EEE(3E)、EEEE(4E)に分類されています。

日本で売っている既製品の革靴は、シングルE〜3Eで展開されるのが一般的です。
サイズ表記
下記は、スコッチグレインのサイズ表ですが、日本製の革靴(足入れサイズ)であれば、ほぼ同じと考えて良いと思います。
長(cm) | E | EE | EEE | EEEE |
---|---|---|---|---|
23.5cm | ~22.5~ | ~23.0~ | ~23.5~ | ~24.0~ |
24.0cm | ~23.0~ | ~23.5~ | ~24.0~ | ~24.5~ |
24.5cm | ~23.5~ | ~24.0~ | ~24.5~ | ~25.0~ |
25.0cm | ~24.0~ | ~24.5~ | ~25.0~ | ~25.5~ |
25.5cm | ~24.5~ | ~25.0~ | ~25.5~ | ~26.0~ |
26.0cm | ~25.0~ | ~25.5~ | ~26.0~ | ~26.5~ |
26.5cm | ~25.5~ | ~26.0~ | ~26.5~ | ~27.0~ |
27.0cm | ~26.0~ | ~26.5~ | ~27.0~ | ~27.5~ |
私の場合、ZOZOMATで計測したサイズが以下でしたので、
- 足長:左 25.9 右 25.8
- 足囲:左 25.1 右 25.3
このサイズ表に当てはめると、「25.5cmのEE」、「25.5cmのEEE」、「26.0cmのE」、「26.0cmのEE」のあたりが良いということになります。

私が実際に購入してちょうど良いと感じたのは、「25.5cmのE」、「25.5EE」ですので、ほぼ合っています。
グッドイヤーウェルテッド製法の場合、インソールが自分の足型に沈み込むので、多少キツめのサイズを購入すると、馴染んだときにちょうどよいサイズになります。

上の画像は、初めて買ったスコッチグレインの靴(シャインオアレインⅣ・シングルEの25.5cm)で、購入して2年ぐらいの状態です。最初はキツめで羽根も2cmぐらい開いていましたが、購入して1年ぐらいで羽根も閉じてきてちょうど良い感じになりました。
まとめ 革靴はネットで購入しよう
革靴をネットで購入する場合、試着ができないこともありサイズ感が不安ですが、自分にちょうど良いサイズさえ分かってしまえば、革靴をネットで買うことは、あまり怖くありません。
革靴をネットで購入するメリットは、以下のとおりです。
- 店舗よりお得に購入できます
- 在庫を心配せず欲しいサイズが購入できます
- 店員を気にせずじっくり選べます
もちろん、ちゃんと試着をして、店員さんに相談しながら購入するという方法が一番かと思いますが、自分の住んでる場所や環境のせいで好きな革靴を履けないなんてもったいですよね。
このご時世、サラリーマンはかなり大変ですが、せっかくサラリーマンをしているのですから、自分の好きな革靴をバシッと履いて、頑張っていきましょう!
【関連記事】