皮革製品への保湿に特化したデリケートクリーム。水分量が多く新品の固い革を馴染ませたり、柔軟性を与えたりするのに重宝します。
そんなデリケートクリームで定番といえるのが、M.モゥブレィ デリケートクリームです。
M.モゥブレィのデリケートクリームはゼリー状のぷるんとした質感で、革に浸透しやすくシミになりにくいので革靴だけでなく、財布などの皮革製品全般に安心して使用することができます。
私は革靴や皮革製品を馴染ませたいときは、M.モゥブレィのデリケートクリームを塗りまくっています。
この記事ではM.モゥブレィのデリケートクリームをこれまで何度もリピート買いしてきた経験から、実際に使ってみた質感や使用感をレビューし、メリット・デメリットなどを解説します。
M.モゥブレィのデリケートクリームが気になっている方はぜひご覧ください。
↓そもそもデリケートクリームとはなんぞや?という方はこちら
>>デリケートクリームとは?
✔M.モゥブレィ デリケートクリームのメリット・デメリット
M.モゥブレイ デリケートクリームの解説はいいから、レビューを先に見たいという方はこちらからジャンプできます。
✔M.モゥブレィ デリケートクリームを3つのメリットでレビュー
【この記事を書いた人】
革靴歴約30年のサラリーマンが解説します。
- 『靴磨き知識アドバイザー』
- 革靴は仕事道具。「ガッツリ履いて、しっかりお手入れ」がモットーです。
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M.モゥブレィデリケートクリームの基本情報
M.モゥブレィのデリケートクリームの基本情報を解説します。
M.モゥブレィのブランド解説
M.モゥブレィは、イタリア・トスカーナ州の伝統あるファクトリー(製造工場)で、皮革用クリームなどを製造する高級シューケアブランドです。
熟練の職人によるハンドメイド的製法を堅持して、欧州の伝統と品質を現代に受け継いでいます。
様々な革靴や皮革製品のケア用品を展開していて、今回レビューするデリケートクリームのほか、自然なツヤ感で使いやすい乳化性クリームのシュークリームジャーや革にやさしいクリーナーのステインリムーバーなどが有名です。
【あわせて読みたい】
>>【自然なツヤ感】M.モゥブレィ シュークリームジャーをレビュー
M.モゥブレィデリケートクリームの商品情報
M.モゥブレィ デリケートクリームの製品情報は以下のとおりです。
サイズ展開も豊富で様々な製品に使えるので重宝します。
原産国 | イタリア |
サイズ(容量) | 通常サイズ 60ml(1,100円) Mサイズ 200ml(2,750円) Lサイズ 500ml(6,600円 |
カラー | ニュートラル(無色) |
使える製品 | スムースレザー オーストリッチ ヌメ革 カーフ製品 等 |
M.モゥブレィでで取り扱いを開始してから約20年が経過し、累計で130万個も製造・販売されてきた人気商品です。
日本メンズファッション協会主催の「2020年第18回グッドエイジャー賞認定商品」に選出されました。
デリケートクリームの成分
M.モゥブレィのデリケートクリームは以下の4つの成分でできています。
- 水分(保湿)
- 油分(保湿・栄養補給)
- ロウ分(ツヤ出し)
- 有機溶剤(水分と油分を混ぜる)
成分的には乳化性クリーム、いわゆる靴磨き用の靴クリームと同じです。ただし、デリケートクリームの方が水分を多く含んで保湿に特化しています。
通常、クリームは水分や油分が多ければ柔らかく、ロウ分が多ければ硬めのクリームになるので、デリケートクリームはかなり柔らかいクリームです。
M.モゥブレィ デリケートクリームの保湿力がスゴイ理由
M.モゥブレィのデリケートクリームに含まれる油分は、羊などの皮脂腺から分泌される油脂を精製して作られた「ラノリン」という成分です。
ラノリンは自分の重量の約2倍の水分を取り込めるとされます。
革は水分を吸収すると繊維が膨張するため、水分量が多いデリケートクリームで革の繊維が膨張させたあと、その水分が蒸発し入れ替わるようにラノリンが繊維に吸収されます。
自分の重量の2倍の水分を含んだラノリンが革の繊維に浸透することで革の奥から保湿をすることができるという仕組みです。
参考(引用):【ロングセラー商品「M.MOWBRAYデリケートクリーム」の魅力】(M.モゥブレイ公式サイト)
M.モゥブレィ デリケートクリームの使い方を紹介した公式サイトの動画です。
M.モゥブレィデリケートクリームをレビュー(3つのメリットで解説)
M.モゥブレィ デリケートクリームを3つのメリットでレビューします。
✔M.モゥブレィ デリケートクリームのメリット
- 高いの保湿力
- 浸透しやすいのにシミになりにくい安心感
- 皮革製品全般にも使える汎用性
高いの保湿力
デリケートクリームの成分でも解説しましたが、M.モゥブレィ デリケートクリームには「ラノリン」が配合されています。
水分で膨張した繊維に、自分の重さの2倍の水分を含んだ油脂が革の奥まで浸透するので、革をしなやかにして保湿します。
特におすすめなのが購入したばかりの新品の革靴への塗布です。
靴のライニング(内側)に塗布することで、革が馴染んで靴ずれを防ぐことができますよ。
私はデリケートクリームを使ってから靴ずれになることがなくなりました。
浸透しやすいのにシミになりにくい安心感
M.モゥブレィのデリケートクリームは水分量が多く、通常の靴クリームより油分の配合が少ないため、浸透しやすいのにシミになりにくいです。
また、靴クリームに配合される油分の中には、紫外線に当たると酸化して変色(シミ)してしまう場合がありますが、配合される「ラノリン」は紫外線を吸収しくいので変色の心配もありません。
丸洗いして油分が失われた革靴の保湿にも使えます。
トロッとして革にやさしく浸透するので、革靴や皮革製品のお手入れに慣れていない方でも安心して使用することができます。
皮革製品全般にも使える汎用性
M.モゥブレィ デリケートクリームは油分を抑えたシミになりにくいクリームのため、革靴だけでなく様々な種類の皮革製品に使用できます。
※一部、使用できない特殊な仕上げの革もあります。
油分やロウ分が少ないのでベタつかず、革を自然な感じに仕上げます。
革の財布やベルトなどの皮革製品に使用できる万能クリームです。
購入したばかりの革は乾燥しているので、デリケートクリームで保湿して馴染ませます。
塗布後は乾拭きしてツヤを出します。
【あわせて読みたい】
新品革靴のプレメンテナンスを解説した記事です。
>>【新品でも必要?】革靴を長く履くためのプレメンテナンスを解説
M.モゥブレィデリケートクリームのデメリット
M.モゥブレィ デリケートクリームにもデメリットがあります。
- 革靴の栄養(油分)補給には物足りない
- 光沢感は物足りない
革靴の栄養(油分)補給には物足りない
これはメリットの裏返しともいえますが、油分が少ないクリームのためデリケートクリームだけで革靴のお手入れを完結するのは難しいです。
財布やベルトなどの靴以外の皮革製品にはデリケートクリームだけで十分ですが、革靴のお手入れに使う場合は油分が物足りないです。
革靴のアッパー(甲革)のお手入れに使う場合は、乳化性クリームや油性クリームとの併用がおすすめです。
【あわせて読みたい】
おすすめの乳化性、油性クリームを解説した記事です。
>>【革靴にツヤと栄養を】定番の乳化性、油性クリームおすすめ5選
光沢感を出すには物足りない
これもメリットの裏返しになってしまいますが、ロウ分が少ないため乳化性クリームや油性クリームと比べると光沢は出にくいです。
しっかりとツヤを出したい場合は、やはり乳化性クリームや油性クリームを使用することをおすすめします。
ロウ分も配合されているので、全くツヤが出ないわけではありません。
自然なエイジングを楽しみたい方はデメリットにはならないと思います。
M.モゥブレィデリケートクリームの口コミ
M.モゥブレィ デリケートクリームの口コミを紹介します。
良い口コミ・評判
ネットショップなどで調査したM.モゥブレイ デリケートクリームの良い口コミです。
- よく伸びて使いやすい
- 履き下ろしてすぐの靴に塗ると、靴ずれや靴噛みがかなり軽減される
- 柔らかくて塗りやすく、塗ったあとの乾きも早い
- 品質がよく取り扱いが楽
- 靴や財布のお手入れに最適
良い口コミではやはり靴ずれに効果がある、柔らかくてベタつかず使いやすいなど、革の保湿力や使いやすさについての口コミが多い印象です。
悪い(ネガティブな)口コミ・評判
悪い(ネガティブな)口コミも紹介します。
- ツヤ出しには向かない
- 効果があるのか分かりづらい
- 固形の商品と比べ減りが早い
- ニオイが気になる
デメリットにも書きましたが、ツヤ出しや油分補給に対してののネガティブな口コミが多かったです。こればかりはデリケートクリームの性質上、しょうがないかなと。
あと、ニオイが気になるという口コミもありました。私はまったく気にならないというか、むしろ良いニオイだなという感覚です。
M.モゥブレィデリケートクリームをレビュー|まとめ
この記事ではデリケートクリームでは定番といえる、M.モゥブレィのデリケートクリームをレビューしました。
M.モゥブレィのデリケートクリームは、ゼリー状のぷるんとした質感で革に浸透しやすくシミになりにくいので、革靴や皮革製品を扱うのに慣れていない初心者でも安心して使用することができます。
革靴や皮革製品を購入したら、一緒に購入したいケア用品の一つです。
M.モゥブレィのデリケートクリームでしっかりお手入れして、末永く使っていきましょう!
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>>【乳化性?油性?ワックス?何が違う?】靴クリームの選び方を解説
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>>【新品でも必要?】革靴を長く履くためのプレメンテナンスを解説
✔【参考】デリケートクリームとは?
デリケートクリームってどんなクリーム?
デリケートクリームは名前のとおり、「デリケートな革」用に作られたクリームです。
革靴などに使う靴クリームと比べて油分やロウ分が少なく、ベタつかずシミやムラにもなりにくいので革靴だけでなく様々な皮革製品に安心して使えます。
デリケートクリームは何のために革靴に使うの?(用途や役割は?)
靴クリームには主な用途は以下の3つです。
デリケートクリームは革靴を保湿したり、柔軟性を与えたりするために使います。買ったばかりの靴を馴染ませるプレメンテナンスに最適です。
デリケートクリームの必要性(乳化性クリームとの役割の違い)
デリケートクリームの役割はについては、以下のサイトでかなり分かりやす例えがありました。
新品の革靴や雨に当たったあとの乾燥した靴をゴール直後のマラソンランナーだとします。もうノドがカラカラなわけです。
デリクリ(デリケートクリーム)は「ポカリ」。クレム(乳化性、油性クリーム)は「カツ丼」。あなたなら倒れ込んだランナーにどっちを差し出しますか?って話です。
まずポカリでしょう?もう少したってからカツ丼でしょう?かなりアバウトにお答えするとこういうことです。
「1042 クリームの使い分けがわかりづらい」,毎日靴ブログ@元・靴設計士 兼 元・靴修理人 兼 現シューフィッター 兼 靴マニアの こまつです。 ()内は引用者
デリケートクリームと乳化性・油性クリームどちらも大事ですが、革靴の状況によって必要性が変わってきますね。
役割の例えが秀逸で、めちゃくちゃ腹落ちしました。