【乳化性?油性?ワックス?何が違う?】靴クリームの選び方を解説…靴磨きの用途別におすすめも紹介

【乳化性?油性?ワックス?何が違う?】靴クリームの選び方を解説…靴磨きの用途別におすすめも紹介

革靴のお手入れ、いわゆる靴磨きに欠かせない靴クリーム。ひと言で靴クリームといっても、様々なメーカーからいろんな種類のクリームが販売されています。

革靴に困るサラリーマン
革靴に困るサラリーマン

革靴のお手入れ用クリームって、いろんな種類がありすぎてよく分かんないよ……。乳化性とか油性とか何が違うの?

確かに革靴用のクリームは種類が多すぎて何を買ったらよいか迷いますよね。

この記事では革靴のお手入れ用のクリームの種類や選び方を解説し、用途ごとのおすすめも紹介します。

靴クリームを揃えようと思っているけど何を買ったらよいか迷っている方は、参考にしてみてください。

【靴クリームの用途と種類】

靴クリームの種類と用途-png

靴クリームの用途や種類は知っているから、早くおすすめを知りたいという方は、以下からジャンプできます↓

おすすめの靴クリーム

【この記事を書いた人】

みたらしとーさん
みたらしとーさん

革靴歴約25年のサラリーマンが解説します。

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靴クリームの主な用途は3つ(クリームの種類的には4つ)

靴磨き後のシャインオアレイン-jpg

靴クリームには主な用途は以下の3つです。

靴クリームの種類と用途-png

主な用途は3つですがクリームの種類的には4つあるため、少しややこしくなっています。

以下で詳しく解説します。

栄養補給とツヤ出しの乳化性クリーム、油性クリーム

重要度 ⭐⭐⭐⭐⭐

靴クリームといえば乳化性クリーム・油性クリームが定番です。

乳化性クリームは定番の靴クリーム

乳化性クリームは革靴に適度な水分や油分(栄養)を補給する、革靴のお手入れには欠かせないクリームです。

乳化性クリームの成分は基本的に水分、油脂、ロウ、有機溶剤です。各メーカーによって配合比率が違い、それぞれ特徴があります。

ビーズワックスファインクリームで磨いた靴-jpg

事をややこしくする油性クリーム

靴クリームを説明する上で、ややこしいのが油性クリームです。

用途は革への栄養補給とツヤ出しで乳化性クリームと同じですが、成分は油性ワックスと同じ「油分」と「ロウ分」となっています。

成分が油性ワックスと同じ「油分」と「ロウ分」のため、油性ワックスと混同して説明されていることがありますが、役割的には乳化性クリームと同じです。

サフィールノワールクレム1925(蓋を開けた)-jpg
クレム1925の成分-jpg

革の保湿・柔らかくするデリケートクリーム

重要度 ⭐⭐⭐

革への保湿に特化したクリームがデリケートクリームです。

成分は乳化性クリームと同様に「水分」「油分」「ロウ分」ですが、水分量が多いため革を馴染ませたり、柔軟性を与えたりするのに重宝します。

デリケートクリームを靴の内側に塗ると靴ずれを防止することができるので、新品革靴のプレメンテナンスに最適です。

新品の革靴のかかとにデリケートクリームを塗布-jpg

靴の内側に塗ると靴ずれを防げます。

水分が多くベタつきもないため、革靴だけでなく革製品全般のメンテナンスに使うことができます。

MiniWallet3プレメンテナンス-jpg

【あわせて読みたい】

デリケートクリームを使った新品革靴のプレメンテナンスを解説した記事です。

>>【新品でも必要?】革靴を長く履くためのプレメンテナンスを解説

ピカピカにドレスアップする油性ワックス

重要度 ⭐⭐

革靴を光らせることに特化しているのが、油性ワックスです。

つま先やかかとなど、芯の入っている部分を中心にワックスで光らせる鏡面磨き(ハイシャイン)に使用します。

ドレスアップだけでなく、ワックスでコーティングして傷や汚れを防止する効果もあります。

鏡面磨き-jpg

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靴クリームの選び方

靴磨きの道具-jpg

靴クリームを選ぶポイントを解説します。

  • まずは乳化性クリーム、油性クリームを揃える
  • 靴が痛いときはデリケートクリームを使う
  • 慣れてきたら油性ワックスで鏡面磨きに挑戦

まずは乳化性クリーム、油性クリームを揃える

靴クリームといったらまずは乳化性クリームか油性クリームを購入しましょう。

栄養補給はもちろんツヤも出すことができるので、お手入れにはコレ1個あれば十分です。

お手入れは頻繁にする必要はなく、2〜3か月に1度ぐらいの割合で行えば問題ありません。

靴クリームを買ったあとは嬉しくて何度もお手入れしたくなりますが、クリームを塗りすぎると油分過多になったり、かえってホコリがつきやすくなったりするので注意しましょう。

【あわせて読みたい】

>>【革靴に栄養とツヤを】定番の乳化性クリームおすすめ5選

靴が痛いときはデリケートクリームを使う

買ったばかりで馴染んでいない革靴におすすめなのがデリケートクリームです。

まずは乳化性クリームを購入しましょうと書きましたが、私的には乳化性クリーム同じぐらい重宝しています。

できれば革靴を購入する際に一緒に購入したいクリームです。

慣れてきたら油性ワックスで鏡面磨きに挑戦

基本的には乳化性クリームや油性クリームでのお手入れで革のケアも十分です。

油性ワックスは、靴磨きに慣れるまではあまり必要かなと思います。

ただ、靴磨きに慣れてきたら、やっぱり試してみたくなるのが「鏡面磨き」です。

つま先やかかとを中心にピカピカに光らせた革靴はやっぱりカッコいいので、慣れてきたら油性ワックスを購入して鏡面磨きに挑戦しましょう。

ワックスで鏡面磨きした革靴-jpg

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おすすめの靴クリームを用途別に紹介

おすすめの靴クリーム-jpg

おすすめの靴クリームを用途別に紹介します。

【おすすめの靴クリーム一覧】

※見たいクリームをクリックするとジャンプします。

乳化性、油性クリームおすすめ

おすすめの乳化性クリーム-jpg

革靴の栄養補給とツヤ出しのためにおすすめの乳化性、油性クリームです。

サフィールノワール クレム1925

光りやすさ(ダントツ)と補色性で選ぶならコレ!

サフィールノワール クレム1925

ビーズワックス、カルナバワックス、シアバターを主成分とする「油性クリーム」です。

油性クリームなのに浸透力が抜群で、光沢もかなり出るので靴をピカピカに光らせたい場合は間違いないクリームです

【あわせて読みたい】

サフィールノワール クレム1925のレビュー記事です。

>>【感動の艶感!】サフィールノワール クレム1925をレビュー

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M.モゥブレィ シュークリームジャー

塗りやすさで選ぶならコレ!

M.モゥブレィ シュークリームジャー

本場欧州の伝統的なレシピで作られたクリームで、イギリスの王室御用達のまさに「ザ・乳化性クリーム」といった感じのクリームです。

クセがないクリームで自然な感じに仕上げることができますので、初心者におすすめです。

【あわせて読みたい】

M.モゥブレィ シュークリームジャーのレビュー記事です。

>>【自然なツヤ感】M.モゥブレィ シュークリームジャーをレビュー

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ブートブラックシュークリーム

補色性(特にブラック)で選ぶならコレ!

コロンブス ブートブラックシュークリーム

日本のシューケア用品メーカーである「コロンブス」の中でも最上級の「プレステージライン」にラインナップされているクリームです。

しっとりとしたツヤ感で、個人的にはスコッチグレインの革靴と相性がよいと思います。

【あわせて読みたい】

コロンブス ブートブラックシュークリームのレビュー記事です。

>>【抜群の安定感!】ブートブラック シュークリームをレビュー

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サフィールビーズワックスファインクリーム

✔バランスよいクリームならコレ!

サフィール ビーズワックスファインクリーム

ミツバチが巣を作る時に分泌するろうを主成分とするビーズワックスやアーモンドオイルが配合されていて、保革、ツヤ出しに優れています。

栄養補給もツヤ感もバランスよく、しっとり仕上げてくれるクリームです。

【あわせて読みたい】

サフィール ビーズワックスファインクリームのレビュー記事です。

>>【しっとり補色】サフィール ビーズワックスファインクリームをレビュー

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デリケートクリームおすすめ

おすすめのデリケートクリーム-jpg

革を馴染ませるデリケートクリームのおすすめを紹介します。

M.モゥブレィ デリケートクリーム

定番のデリケートクリームで間違いなし

M.モゥブレィ デリケートクリーム

デリケートクリームといえば、定番のM.モゥブレィのデリケートクリームです。

ゼリー状の柔らかいクリームなので伸びが良く革製品にしっかりと浸透して、潤いと柔軟性を保ちます。

シミになりにくい安心感のあるクリームで、デリケートクリームはコレを持っておけば間違いありません。

【あわせて読みたい】

M.モゥブレィ デリケートクリームのレビュー記事です。

>>【ぷるんと革に潤い】M.モゥブレィ デリケートクリームをレビュー

M.モゥブレィのデリケートクリームにはスプレータイプもあります。

>>【レザーケアの救世主?】M.モゥブレィ デリケートスプレーをレビュー

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サフィールノワール スペシャルナッパデリケートクリーム

天然素材のクリームならコレ

サフィールノワール スペシャルナッパデリケートクリーム

サフィールノワールの高級デリケートクリームです。

厳選された天然由来成分のみを贅沢に配合したクリームで、有機溶剤を含まないので革を傷める心配がありません。

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サフィールノワール スペシャルナッパデリケートクリームのレビュー記事です。

>>【しっとり感がスゴい!】サフィールノワール スペシャルナッパデリケートクリームをレビュー

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油性ワックスおすすめ

おすすめの油性ワックス-jpg

革靴をドレスアップする油性ワックスのおすすめを紹介します。

KIWI パレードグロスプレステージ

油性ワックスのド定番!

KIWI パレードグロスプレステージ

油性ワックスと言えばKIWIのパレードグロスというぐらい、昔から定番のワックスです。

靴磨きのプロも使用していて、メーカー独自ブレンドで通常の油性ワックスより光りやすく光沢が持続します。

数年前に生産中止となってしまったので、現在流通しているもので最後なのが残念です。

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サフィールノワール ビーズワックスポリッシュ

栄養補給もできる高級ワックス

サフィールノワール ビーズワックスポリッシュ

蜜ろうやカルナバワックス、テレピン油などの天然素材を使った栄養補給もできるワックスです。

先ほど紹介したKIWIのパレードグロスが昔からの定番ですが、現在の定番はこのビーズワックスポリッシュといってもよいと思います。

2019年に開催された靴磨き選手権の出場者全員が使用したという、プロも認めるワックスです。

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サフィールノワール ミラーグロス

最速で光らせたいならコレ!

サフィールノワール ミラーグロス

より早く、強く、光らせるために開発された鏡面磨き用ワックスです。

鏡面磨きが苦手な方でもコレを使えば上手に光らせることができます。

普通のワックスより固いので、別のワックスで下地を作ってからミラーグロスで仕上げるのが早くきれいに光らせるコツです。

【あわせて読みたい】

靴クリームを使用した靴磨きの方法は以下の記事を参考にしてみてください。

>>【休日の靴磨き】靴磨きの手順や方法を徹底解説

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靴クリームの気になる疑問

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靴クリームの気になる疑問にお答えします。

100均で売っているクリームでも大丈夫?

100円均一で売っているクリームでも問題はないですが、有機溶剤のニオイが強く革にやさしいクリームとはいえないため、できるなら各シューケアメーカーから販売されているクリームを使用することをおすすめします。

クリームが固まってしまったらどうすればいい?

乳化性クリームの場合は水分が飛んでしまっているため、使用するのはおすすめしません。商品の寿命と割り切りましょう。
油性クリームや油性ワックスの場合はこたつやストーブの上などで温めるとだんだん柔らかくなってくるので、バターナイフのようなヘラでかき混ぜることで元の状態に戻ります。ただし、直接、火にかけるのは危険ですのでやめてください。

デリケートクリームだけでも大丈夫?

デリケートクリームは水分が多くすぐに蒸発してしまうため、栄養補給にはあまり向いていません。革靴を購入して最初のうちはデリケートクリームだけでも問題ないと思いますが、靴をしっかりお手入れしていくためには乳化性や油性クリームでお手入れすることをおすすめします。

靴の色ごとに揃える必要がある?

無色(ニュートラル)のクリームがあれば靴の色ごとに揃える必要はないです。ただ、革靴を長期間履いて色落ちしてきたときは、靴と同系色のクリームを揃えるのをおすすめします。

乳化性クリームと油性クリームの違いは?

乳化性クリームが、油分と水分の混合(「乳化性」なので)なのに対し、油性クリームには水分が配合されていません。普通の油性クリーム(ワックスなど)は栄養補給には向きませんが、クレム1925のような油性クリームは乳化性クリーム同様に栄養や革にしなやかさを与えることができます。

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まとめ|靴クリームは用途別に揃えて大事な革靴をメンテナンスしましょう

この記事では、革靴のお手入れに必要な靴クリームの種類や選び方を解説し、用途別におすすめも紹介しました。

靴クリームの種類や用途などは以下のとおりです。

靴クリームの種類と用途-png

革靴を購入したら、まずは乳化性クリーム・油性クリームで定期的にお手入れすることをおすすめします。

革が固いと思ったらデリケートクリームで馴染ませて、靴磨きに慣れてきたら革靴ツウっぽく油性ワックスで鏡面磨きをするとバッチリです。

せっかく購入した革靴ですので、靴クリームを用途別に使い分けて末永く履いていけるようメンテナンスしましょう。

【本記事で紹介した靴クリーム】

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