レザーソールのお手入れ方法を解説【滑りにくくする裏技も紹介】

レザーソールのお手入れ方法を解説【滑りにくくする裏技も紹介】

本格的な革靴を履くなら選択肢に入れたいのが、靴底に革を使ったレザーソール。馴染んだときの何ともいえない履き心地が魅力です。

革靴に困るサラリーマン
革靴に困るサラリーマン

でも、レザーソールってお手入れが面倒じゃないの?滑るって聞くし、ハードル高そう……。

このような心配をして、レザーソールを躊躇している方もいらっしゃるのではないでしょうか。

確かにレザーソールは、ラバーソールと違って定期的なお手入れが必要ですが、頻繁にする必要はないですしお手入れ自体もそこまで大変ではありません。

レザーソールには、そんな心配を凌駕する快適な履き心地がありますよ!

この記事では、レザーソールの簡単お手入れ方法と手順を解説し、レザーソールのデメリットである滑りやすさを解決する裏技も紹介します。

もったいぶってもしょうがない(ハードルを上げたくない)ので、先に滑りにくくする方法をお伝えすると、

これを使います↓

ローリングスグラブオイル-jpg

野球用のグローブをお手入れするための固形のグラブオイルです。

ローリングスグラブオイル蓋を取った状態-jpg

野球経験者は分かると思いますが、グラブオイルを塗った後のグローブでキャッチボールをするとボールがかなりベタベタしますよね。

グラブオイルをレザーソールに塗ると、劇的というわけではないものの普通のオイルよりは滑りにくくなりますよ。

【この記事を書いた人】

みたらしとーさん
みたらしとーさん

革靴歴約30年のサラリーマンが解説します。

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レザーソールもお手入れは必要

スコッチグレインF746BR

レザーソールは靴底ですので、様々な場所を歩くことで汚れが付着します。何日も履いていると汚れや水分などが原因で乾燥が進み、硬化してしまいます。

アッパー(甲革)を定期的にお手入れをするのと同様に、レザーソールも定期的に油分補給などをして乾燥を防ぐことが必要です。

汚れたレザーソール-jpg

とはいっても、レザーソールは当然アッパー(甲革)よりは丈夫で強い革が使われていて厚みもあるので、そこまで過保護にする必要はありません。

お手入れの頻度としては、3か月〜半年ぐらい履いて革が乾いてきたなと思ったらで問題なし。

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レザーソールのお手入れ方法と手順

レザーソールのお手入れ方法と手順-jpg

レザーソールのお手入れ方法と手順は以下のとおりです。

  1. 硬めのブラシでホコリや小石を取り除く
  2. リムーバーで汚れを落とす
  3. レザーソール用クリーム(オイル)で栄養補給
  4. 毛羽立ちを引き締める

詳しく解説します。

ブラシでブラッシング

豚毛ブラシのような硬めのブラシでソールに付いたホコリや小石などを取り除きます。

レザーソールをブラッシング-jpg

私は小さい豚毛ブラシをレザーソールの汚れ落とし専用として使っています。

ミニ豚毛ブラシ-jpg

リムーバーで汚れを落とす

いつもの靴磨きで使っている革靴用のクリーナー(リムーバー)です。

ステインリムーバー-jpg
M.モゥブレィ ステインリムーバー

布にリムーバーを含ませて汚れを落としていきます。

リムーバーでレザーソールの汚れを落とす-jpg

レザーソール用クリーム(オイル)で保革

レザーソール専用のクリーム(オイル)を塗布します。

今回使うのは、M.モゥブレィのソールモイスチャライザーです。

レザーソールを長持ちさせるための栄養クリームで、栄養補給のほか柔軟性を高めることができます。

ソールモイスチャライザー-jpg
M.モゥブレィ ソールモイスチャライザー

ペネトレイトブラシにモイスチャライザーを取ります。

ペネトレイトブラシは普段アッパー(甲革)に使っているのとは別のものを用意しましょう。

ソールモイスチャライザーをペネトレイトブラシに取る-jpg

ソール全体にしっかり塗布していきます。

ソールモイスチャライザーを塗布-jpg

栄養補給完了です。

ソールモイスチャライザー塗布後のソール-jpg

革を引き締める

ここまでで終了でもよいのですが、摩耗して革が毛羽立っている状態を硬いもので擦(こす)って引き締めます。

繊維の密度を高めて丈夫にする感じです。

本来は「レザースティック」という専用の道具を使うのですが、なにせ水牛の角が材料のため高価……。

レザースティック↓

レザースティック(M.モゥブレィ公式)-jpg
画像出典:R&D Co.,Ltd.

本物のレザースティックは高い…というわけで、私はいつもこれを使っています。

さきほどソールモイスチャライザーを塗布するときに使った、ペネトレイトブラシの柄の部分。

ペネトレイトブラシの柄-jpg

この硬さと丸みがちょうどいいのです。

ソール全体を少し強めに擦(こす)りあげます。

レザーソールを引き締める-jpg

ソール全体が引き締まってカッチリした感じです。

お手入れ後のレザーソール-jpg

これでお手入れ終了です。

またガシガシ履くことができます。

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(裏技?)グラブオイルを使うと滑りにくい

ローリングスグラブオイル-jpg

レザーソールは滑りやすいところが難点ですが、お手入れをすることで(オイルが入るので)さらに滑りやすくなります。

レザーソールの宿命なのでしょうがないのですが、なるべく滑らない方が歩きやすくて機動性が出ます。

そこで思いついたのが、キャッチャーミットのお手入れに使っていた固形のグラブオイルです。

ローリングスグラブオイル蓋を取った状態-jpg

野球経験者の「あるある」だと思いますが、グラブオイルを塗りたてのグローブでキャッチボールをするとボールがベタベタになります。

このベタベタ感をレザーソールに使えないか試してみたところ、「劇的に改善!」とまではいかないまでも、そこそこグリップが効いて歩きやすくなりました。

塗り方は、ソール用オイルの代わりにグラブオイルを塗っていくだけです。

グラブオイルを布にとる-jpg
リムーバーで汚れ落とし後に塗布します。

布にグラブオイルを取ってソール全体に塗布していきます。

レザーソールにグラブオイルを塗布-jpg

グラブオイルの成分は靴クリームと同じく「ろう」「油脂」「有機溶剤」です。

グラブオイルの成分-jpg
グラブオイルの成分は靴クリームと同じです。

グローブのお手入れの際にグラブオイルの代わりにミンクオイルを使うことがありますし、反対にブーツのお手入れにグラブオイルを使う方もいるようです。

専用のケア用品ではないかもしれませんが、レザーソールにグラブオイルを使うのは問題ないと個人的には思います。

ただし、グラブオイルは油分が多く革を柔らかくする効果が高いので、アッパー(甲革)には使わない方が無難です!

【あわせて読みたい】

反対に革靴用のケア用品でグローブのお手入れをしてみた記事です。

>>グローブのカビ取りにはシューケア用品がオススメ

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レザーソールのよくある質問(FAQ)

レザーソールのFAQ-jpg

レザーソールについての気になる疑問にお答えします。

レザーソールのお手入れ頻度は?

専門家などの意見では3か月〜半年に1度のタイミングでお手入れすることが推奨されています。アッパーと違ってそこまで頻繁にする必要はないので、履いていてソールが乾いてきたなと思ったら、いつもの靴磨きのタイミングで一緒にお手入れする感じでOKです。

レザーソールが濡れてしまったときの対処方法は?

ソールが地面に着かないように靴を立てかけて、風通しの良い場所(屋外)で陰干します。乾いたらレザーソール用のクリームやオイルでお手入れして栄養(油分)補給をします。
レザーソールの靴を陰干し-jpg
レザーソールが濡れたらしっかり陰干しします。

レザーソールにカビが生えてしまったら?

リムーバーで全体を拭いて、その後さらにカビ専用のクリーナーでしっかりカビを拭き取ったら、風通しの良い場所でできれば1週間ほど日干します。
カビがヒドい場合は、自分で丸洗いするかプロ(靴のクリーニング業者)へ頼みましょう。

【あわせて読みたい】

靴のカビについては、下記の記事を参考にしてみてください。

>>【革靴のカビの落し方】実際にやってみた簡単除去方法

>>カビで匂う革靴を丸洗いしてみた

>>革靴を宅配クリーニングに頼むならどこがオススメか調査してみた

レザーソールの交換の目安は?

ソールに穴があいて中物が見えてきた場合、穴があいていなくても手で押してソールが薄くなっているような場合が交換の目安です。ソールが削れてウェルト部分に影響しそうなときも修理が必要になります。

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まとめ|レザーソールをお手入れして快適な履き心地を手に入れよう

この記事では、レザーソールの簡単お手入れ方法と手順を解説し、併せてレザーソールを滑りにくくする裏技を紹介しました。

裏技と言えるか微妙ですが……。

デメリットである滑りやすさもグラブオイルを使うことで少しはマシになりますよ。

革靴初心者には少しハードルが高いレザーソールですが、しっかりお手入れをして、ぜひ履き心地の良さを味わってみてください。

【あわせて読みたい】

レザーソールではないですが、革靴のオールソール交換をしたときの記事です。

>>スコッチグレインの革靴を匠ジャパンでオールソールしてみた

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