【失敗談あり】カビで匂う革靴を丸洗いしてみた…靴を洗う手順や注意点を解説

【失敗談あり】カビで匂う革靴を丸洗いしてみた…靴を洗う手順や注意点を解説

以前、バーウィックのプレーントゥにカビが生えてしまい、M.モゥブレィのモールドクリーナーを使い除去したことがありました。

Before

コバにカビが生えた革靴-jpg
コバのあたりにホコリのような白いものが…ショック(涙)
靴の内側に生えたカビ-jpg
靴の中にも白いカビが…画的にちょっと気持ち悪かったので自主規制

After

バーウィックをお手入れしたあと-jpg
すっかり取れました。
バーウィックをお手入れしたあと-jpg
靴の中の不快なモノもなくなりました。

カビを落とした時の記事はこちらです↓

>>【革靴のカビの落し方】実際にやってみた簡単除去方法…おすすめケア用品も紹介

カビも取れてひと安心だなと思っていましたが、実はそれ以来、なんとなく靴の中が匂います。

めちゃめちゃイヤなニオイという訳ではないのですが、靴を脱ぎ履きするたびにカビっぽい匂いがプ〜ンとする感じです。

どうしたものかと思いましたが、ここは一度、丸洗いをしてみることにしました。

この記事では、実際に革靴の丸洗いをしてみた感想や注意点、洗い方(手順)などを書いています。革靴の丸洗いを検討している方は、ぜひご覧ください。

【この記事を書いた人】

みたらしとーさん
みたらしとーさん

革靴歴約25年のサラリーマンが解説します。

革靴を丸洗いしても大丈夫?

革靴をシャワーですすぐ-jpg

革靴は雨の日用の靴があるように、「革靴=水に弱い」と思われがちです。

ただ、革靴の革は、原料の「皮」を製品の「革」に加工する際、大量の水を使っているため、革自体が水に弱いということはありません。

鞣(なめ)し」といいます。

革靴が雨対策を必要とするのは、一緒に汚れも付着したり、濡れたままにすることでカビや塩吹きが生じたりするためです

(革靴は)やり方さえ十分気をつければ、服などど同様に…中略…洗ってしまったほうが、コンディションは回復できるものなのです。

飯野高広著『紳士靴を嗜む』186頁(朝日新聞出版,2010.6)()内筆者付記

革靴の丸洗いは専門家の方も推奨しています。

革靴の丸洗いは自分でできる

自分で革靴を洗うとなると、ちょっとハードルが高そうに思えます。

私も初めて丸洗いをしたときは、かなりビビリながら革靴をお湯の中に入れました。

でも、実際にやってみると靴はすごくキレイになるし、意外と簡単だなという印象を持ちました。

特別な革でなければ、比較的簡単に自分で洗うことができます。

10万円以上するような高級革靴でも自分で洗っている方は多いです。

丸洗いできない(自分で洗わない方がよい)革靴

ただし、どんな革靴も自分で丸洗いできるわけではないので注意が必要です。

アニリン仕上げの革靴

アニリン仕上げの革は、水性の染料を使って繊細に染色しています。耐水性が低く水染みや色落ちしやすいので、自分では洗わない方が無難です。

エナメル加工の革靴

エナメル加工の革は、革表面を特殊な樹脂で加工して光沢を出しています。丸洗いをすると光沢が失われるおそれがあるので丸洗いは控えたほうがよいとされます。

コードバンの靴

馬のお尻部分の皮を使っているコードバンは、革のダイヤモンドともいわれるように独特の光沢があります。丸洗いできないことはないですが、慣れないうちは靴のクリーニング店などのプロに任せた方が無難です。

エキゾチックレザー(ワニなど爬虫類の革)の靴

クロコダイルなどの爬虫類の皮を使っているエキゾチックレザーも水性染料で仕上げた革が多いため(特に高価なもの)、プロに任せたほうが無難です。

油染みの付いた靴

革の種類ではないですが、油染みが付着してしまったは水洗いで取ることができないので、この場合もプロにお任せした方がよいです。

あと、スエードのような起毛革は丸洗い自体は可能ですが、専用の洗剤や道具が必要です。

プロに任せるという方法も

  • 自分にとって大事な靴で失敗したくない
  • 自分で丸洗いする自信がない
  • なんか面倒

こういうときは、あまり無理せず靴専門のクリーニング店(プロ)にお任せした方た安心です。

今は、数千円で、しかもネットで完結できる業者が多くあります。

例えば、靴クリーニング専門店の「Kutoon Wash(クトゥーン ウォッシュ)」では、1足4千円ちょっと(送料込み)で、靴の丸洗いを頼むことができます。

>>靴クリーニング専門店【Kutoon Wash】の詳細を見てみる

【あわせて読みたい】

>>革靴の宅配クリーニングはどこがオススメか調査してみた…ネットで完結できる6社を徹底検証

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革靴を丸洗いするタイミング

雨の中のシャインオアレイン2773BR

革靴を洗うタイミングですが、専門家の中でも「半年から1年に1回」を推奨する意見や、革に負担がかかるとして「数年に1回で十分」「最終手段」という意見があり、見解が別れます。

洗えるならシーズンごとに洗ってしまうのも手ですが、慣れないとそこまで頻繁にできません。

実際的には、「トラブルが発生したら」、「汚れや匂いなどが気になってきたら」というタイミングでよいのではないでしょうか。

✔革靴を洗うタイミング

  • 雨に濡れて水染みや塩吹きが出た
  • 湿気などでカビが生えた
  • ハードに履いて嫌なニオイが出てきた
  • 履きジワが深くなった

このような症状が出てきたら、放置して悪化する前にすぐに丸洗いすることをオススメします。

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革靴の丸洗いに必要な道具

丸洗いの手順-jpg

サドルソープ(革靴用洗剤)

サドルソープ-jpg
M.モゥブレィ サドルソープ

サドルソープは、革靴専用の石鹸です。汚れを落とす成分だけでなく、乳化性クリームと同様の成分も含まれていて革を保革することもできます。

普通のボディソープでも問題ないですが、サドルソープの方が保革できるのでおすすめです。

サドルソープの説明書-jpg
サドルソープを開けると革靴の洗い方の説明書が入っています。

1回使ったあとのサドルソープです。まだまだ相当残っているので、一度購入したら次購入する必要がないぐらいコスパはよいと思います。

使ったあとのサドルソープ-jpg

クリーニング用スポンジ

スポンジ-jpg

専用のクリーニング用スポンジも販売されていますが、今回は100円均一で売っている、食器洗い用スポンジの中身を取り出して使いました。

食器洗用スポンジ-jpg

これでも十分ですが、M.モゥブレィから販売されている専用のスポンジは食物繊維で作られているのでソフトで弾力があり、革を痛めず汚れを落とせます。

靴磨き用のケア用品

その他、普通の靴磨きで必要なケア用品も使います。

それぞれの使い道や用途はこちらを参考にしてください↓

【あわせて読みたい】

>>【休日の靴磨き】お手入れの手順と方法を革靴歴約25年のサラリーマンが解説

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革靴の洗い方・手順

ふぅ〜。なかなか長い道のりですね。ただ、作業自体はそこまで大変ではないので、ゆっくりやっていきましょう。

それでは、革靴を丸洗いしていきます。

① 靴紐(シューレース)を取る

外羽根の靴-jpg

靴紐(シューレース)を取ります。

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② 馬毛ブラシでホコリを落とす

馬毛ブラシでホコリを落とす-jpg

普通の靴磨きのときのように、馬毛ブラシでブラッシングをしてホコリを落とします。

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③ 靴用クリーナーで汚れや古いクリームを取り除く

靴の表面にクリームやワックスなどの油分が残っていると、丸洗いする際に水を弾いてしまうので、クリーナーでしっかり除去します。

今回はクリーナーでは定番のM.モゥブレィ ステインリムーバーを使いました。

靴用クリーナー-JPG
M.モゥブレィのステインリムーバー
ステインリムーバーで汚れ落とし-jpg

革靴用クリーナーで革靴の表面をすっぴん状態にします。

クリーナーで除去後-jpg

洗面台を使って洗うので、アウトソールもクリーナーでキレイにしました。

アウトソールもキレイに-jpg

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④お湯の中に靴を入れる

大きなバケツなどに40℃ぐらいのお湯を張ります。

冷たいと汚れが落ちにくいですし、熱すぎると接着剤などが溶け出してしまうので40℃ぐらいがちょうど良い温度です。

今回は洗面台で洗います(使用後ちゃんとキレイにするという妻からの条件のもと…)。

洗面台にお湯をはる-jpg
40℃ぐらいのお湯を張ります。

お湯の中に革靴を投入します。

お湯に革靴を入れる-jpg
乾いた革靴を濡らすという背徳感……。

スポンジで革靴全体を濡らして、全体が濡れたらお湯に沈めてお湯に浸します。

スポンジで革靴を濡らす-jpg

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⑤スポンジにサドルソープを付けて全体を洗う

濡らしたスポンジにサドルソープを適量取って泡立てます。

サドルソープをスポンジに取る-jpg

しっかり泡立てます。

スポンジを泡立てる-jpg

泡を靴の表面にのせて、スポンジで洗っていきます。

革靴をサドルソープで洗う-jpg

靴の中にもスポンジを入れ結構強めに洗います。汚れがヒドイときは歯ブラシや専用のブラシを使ってゴシゴシ洗いましょう。

靴の中にスポンジを入れて洗う-jpg

靴を洗ったあとのお湯です。お湯の色がスゴイことになっています……。

靴を洗ったあとのお湯-jpg
使用後、洗面台はしっかり洗いました。

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⑥お湯ですすいで、タオルで水気を取る

サドルソープでしっかり洗ったら、お湯ですすいで泡を落とします。

サドルソープは保革成分が入っているので、軽く泡を落とす程度で大丈夫です(キレイにすすぎたくなりますが……)。

革靴をシャワーですすぐ-jpg

タオルでしっかり水気を拭き取ります。

タオルで靴の水気を取る-jpg

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⑦新聞紙を中に入れて風通しのよい日陰に置いて陰干し

靴の中に新聞紙を入れて、水を染み込ませます。多めにグイグイ入れましょう。

靴に新聞紙をいれる-jpg

風通しの良い日陰に置いて陰干しします。

直射日光に当てたり、ドライヤーで急に乾かしたりすると、革が急に乾いてひび割れを起こしてしまうので絶対にやめましょう。

革靴を陰干し-jpg

この靴はラバーソールなので大丈夫ですが、斜めに立てかけるように置いて風通しを良くしてカビを防ぎます。

⇧丸洗いの手順に戻る

⑧半乾きの状態でデリケートクリームで保湿

3〜4時間ぐらいすると、アッパーのつま先部分が乾いてきます。

陰干しで半乾きの状態の靴-jpg
つま先が乾いてきました。

完全に乾ききるまで何もしないと革が固くなってしまうので、一度デリケートクリームで保湿します。

デリケートクリーム-jpg
M.モゥブレィ デリケートクリーム

M.モゥブレィのデリケートクリームを靴全体に塗って保湿を行います。

デリケートクリームを塗っている靴jpg

全体にデリケートクリームを塗った状態。まだ半乾きです。

デリケートクリームで保湿した靴-jpg

再度、外で陰干しです。

こまめに様子をみて、乾いてきたなと思ったら、もう1回ぐらいデリケートクリームを入れます。

陰干しする靴-jpg

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⑨シューキーパーを入れてさらに陰干し

1日置きましたが、まだ乾きません(なぜか左足の中が全然乾かない……)。

型崩れを防ぐためシューキーパーを入れて乾かします。

木製のシューキーパーでもよいですが、乾かす作業なので風通しがよいプラスチック製のシューキーパーがおすすめです。

プラスチックのシューキーパー-jpg
スコッチグレインの靴を買ったときに付いてくるシューキーパーが重宝します。

夜になったので、室内干しです。換気扇の下に置きました。

シューキーパーを入れて室内干し-jpg

⇧丸洗いの手順に戻る

⑩完全に乾いたら、レーダーオイルで油分補給(省略可)

今回は2日間の陰干しで乾きました(3〜4日ぐらいかかる場合も)。

このまま乳化性クリームを塗って仕上げをしてもよいですが、失われた油分をしっかり補給したいので、もうひと手間加えます。

乾いた革靴-jpg

革に油分や柔軟性を与えることができる、皮革製品の万能薬タピールのレーダーオイルです。

レーダーオイル-jpg
タピールのレーダーオイル
レーダーオイルを布に取る-jpg
レーダーオイルを布に取ります。

レーダーオイルを靴全体に塗布して浸透させます(ただし、塗りすぎると油分過多の状態になるので注意が必要です)。

レーダーオイルを塗布-jpg
レーダーオイルを靴の中に塗布-jpg
靴の中の革も油分補給

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⇧丸洗いの手順に戻る

⑪一晩おいてオイルを浸透させる(省略可)

レーダーオイルが革にしっかり浸透するように、さらに一晩おきます。

丸洗いと油分補給のおかげで、革がモチモチです。

モチモチの革-jpg

⇧丸洗いの手順に戻る

⑫乳化性クリームで保革、ツヤ出し

最後に通常の靴磨きと同様に乳化性クリームを塗布して、保革とツヤ出しを行います。

乳化性クリームで靴磨き-jpg
M.モゥブレィ シュークリームジャー

今回はM.モゥブレィのシュークリームジャー(ダークブラウン)を塗布します。

乳化性クリームを塗布-jpg
靴全体に乳化性クリームを塗布

ペネトレイトブラシをつかってコバの部分にもしっかりクリームを入れます。

コバ部分に乳化性クリームを塗布-jpg

乳化性クリームを全体に塗布したら、豚毛ブラシでブラッシングしてクリームを革に馴染ませます。

豚毛ブラシででブラッシング-jpg

いらない布かストッキングで乾拭きして、余計なクリームを拭き取ります。

ストッキングで乾拭き-jpg

靴紐(シューレース)を付けて終了です。

お疲れさまでした!

靴磨き後の革靴-jpg
今回はしませんでしたが、お好みでつま先をワックスで光らせる「鏡面磨き」をしましょう。

カビのニオイはまったく無くなりました。

なんとなく革の風合いも良くなったような気がします。

⇧丸洗いの手順に戻る

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革靴丸洗いでの失敗談・注意したいこと

シューキーパーを入れて室内干し-jpg

今回に限りませんが、革靴の丸洗いで難しいと感じるのが「乾かす工程」です。

今回はなぜか左側のインソールが全然乾かないので、ずっと陰干しを続けていたのですが、アッパー部分はすぐに乾いてしまい、少し革が固くなってしまいました。

プラスチックのシューキーパー-jpg
なぜか左側のかかと部分だけ乾かない……。

レーダーオイルを使い油分補給したので固さはなんとか解消しましたが、乾かす工程は気を付ける必要があります。

乾かす工程で注意したいこと

  • その時の天候によって乾き方が違う
  • 靴の部位によって乾くスピードが違う

その時の天候によって乾き方が違う

外で陰干しする場合ですが、その時の天気や風向きなどで、乾くスピードが違うので注意が必要です。

今回、1日目より2日目の方が風が強く、思ったよりアッパーの乾きが早くなって焦ったことがありました。

油断して放って置くと保湿前に完全に乾いてしまい、革が固くなってしまうので、こまめな確認が必要です。

部位によって乾くスピードが違う

アッパー部分は比較的早く乾くのに対して、インソール(靴の内側)部分は乾きにくい上に、乾いたかどうかが分かりづらいです。

今回は慎重に乾かしたので大丈夫でしたが、アッパー部分が乾いたのを全体が乾いたと思い込んで陰干しをやめてしまうと、カビを発生させるおそれがあります。

インソール部分は入念に乾かしましょう。

靴をキレイにするために丸洗いしたのに、カビを生やしてしまったら意味がありません……。

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カビが生えた革靴を丸洗いしてみた|まとめ

今回は、カビの生えて少し臭ってしまった革靴を丸洗いしてみました。

少しハードルが高そうな革靴の丸洗いですが、比較的簡単にすることがきます。

ただ、革靴の丸洗いで難しいと感じるのが「乾かす工程」です。

乾かす工程注意したいこと

  • その時の天候によって乾き方が違う
  • 靴の部位によって乾くスピードが違う

また、丸洗いを完了させるまでには、かなり時間を要します(2〜3日)。そこまで手をかけられないと思う方は、プロにお任せした方が合理的かもしれません。

靴の宅配クリーニングはどこがオススメか調査してみたので参考にしてみてください。↓

>>【丸洗いはプロにお任せ】革靴の宅配クリーニングはどこがオススメか調査してみた

いずれにしても、せっかく購入した革靴ですので、定期的に丸洗いをしてニオイや汚れを防いで末永く履いていきましょう!

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