シューケアブランドの中でもトップクラスの知名度を誇る「M.モゥブレィ(M.MOWBRAY)」。そのM.モゥブレィが展開している乳化性クリームがシュークリームジャーです。
革靴のお手入れしたいんだけど、M.モゥブレィ シュークリームジャーってどうなの?
そんな悩みをお持ちの方へ、革靴のケアには長年M.モゥブレィの商品を使ってきた私が、シュークリームジャーを実際に使用してみた感想やメリット・デメリットを正直にをお伝えします。
M.モゥブレイの乳化性クリーム「シュークリームジャー」が気になっている方は、ぜひご覧ください。
✔クセがないので初心者におすすめ!
【ちょっと補足】
乳化性クリームとは?
革靴に適度な水分と油分(栄養)を与えることができる、革靴のお手入れに欠かせないクリームです。靴磨きで使うクリームは大体、乳化性クリームを指します。
【この記事を書いた人】
革靴歴約30年のサラリーマンが解説します。
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- 革靴は仕事道具。「ガッツリ履いて、しっかりお手入れ」がモットーです。
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シュークリームジャーの基本情報
M.モゥブレィとは?
M.モゥブレィは、イタリア・トスカーナ州の伝統あるファクトリー(製造工場)で、皮革用クリームなどを製造する高級シューケアブランドです。
熟練の職人によるハンドメイド的製法を堅持して、欧州の伝統と品質を現代に受け継いでいます。
販売しているケア用品としては、今回レビューするシュークリームジャーの他、保湿用クリームの「デリケートクリーム」、靴用クリーナーの「ステインリムーバー」が有名です。
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>>【ぷるんと革に潤い】M.モゥブレィ デリケートクリームをレビュー
シュークリームジャーの成分
本場欧州の伝統的なレシピで作られたクリームで、イギリスの王室御用達のまさに「ザ・乳化性クリーム」といったクリームです。
- シュークリームジャーの成分
- ろう、油脂、有機溶剤
他の乳化性クリームと同様にロウ分や油分、それらを混ぜ合わせるための有機溶剤からできています。
シュークリームジャーをレビュー
シュークリームジャーを使って靴磨きをしてみた感じをレビューします。
シュークリームジャーの使い方(靴磨き方法)
シュークリームジャーの使い方は、普通の乳化性クリームと同じです。
事前準備
- 靴のシューレース(靴紐)を取ります。
- 馬毛ブラシでホコリを払います(馬毛ブラシがなければ、固く絞った濡れた布で軽く拭きます)。
- リムーバー(シュークリーナー)で汚れを落とします(なければ省略してもOK)。
シュークリームジャーを靴に塗る
ここから主役が登場します。
通常の靴磨きと同様、クリームを米粒1〜2つ分ぐらい指(又はブラシ)にとって、履きジワを中心に入念に塗り込みます。
せっかくなのでたくさん塗りたくなりますが、塗り過ぎはホコリが付きやすくなったりして逆効果なので注意しましょう。
シュークリームジャーを塗ったあと
全体にクリームを塗り込んだら、豚毛ブラシでブラッシングしてクリームを靴になじませます。
その後、いらないストッキングや布切れを使って余分なクリームを拭き取ります。
※豚毛ブラシがない場合は、この作業だけで十分です。
豚毛ブラシを持っていない方は、シュークリームジャーと一緒に購入するのをおすすめします↓
靴磨き完了
光沢が物足りない場合は、油性ワックスを使った鏡面磨きをおすすめします。
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シュークリームジャーの質感を例えると「シュガーバター」
M.モゥブレィ シュークリームジャーをパンに塗るモノで例えると、
✔滑らかなシュガーバター
※この商品はシュークリームジャーとは何の関係もありません。
完全に私の主観ですが、シルキーでクリームの伸びがよく、浸透力があるところがシュガーバターというイメージです。
パンに塗るモノって…例える意味がよく分からないんだけど……。
クリームの質感をお伝えしたくてパンに塗るモノで例えてみました。逆に分かりづらいですかね……。
参考になるかどうかは別として他の定番靴クリームも質感を例えてみました。
メーカー・商品名 | 例えるなら | 理由 |
---|---|---|
コロンブス・ブートブラックシュークリーム | 高級チョコレートクリーム | 革の上にしっかりのって深みのある色を出す感じが |
サフィール・ビーズワックスファインクリーム | ピーナッツクリーム | 油分が少し多くヌルっとする感じが |
サフィールノワール・クレム1925 | 高級バター | 浸透力が高くツヤもすごいので |
まあ、感じ方は人それぞれですので……。
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シュークリームジャーのメリット
シュークリームジャーのメリットは以下の3つです。
- シルキーな質感で滑らかな塗り心地
- 派手さはないが自然な光沢
- 革に浸透して自然な補色
詳しく解説します。
滑らかな塗り心地
クリームを塗った感じはシルキーでソフトな質感。滑らかなクリームでクセがないので、初心者にも塗りやすいクリームです。
派手さはないけど自然な光沢
派手さはありませんが、自然なツヤが出ます。仕事で履くなど、あまり靴をピカピカにしたくないような方にはちょうど良い光沢です。
革に浸透して自然な補色
シュークリームジャーは、染料系のクリームです。
染料系のクリームは溶剤の成分が革に浸透して革の風合いを生かした補色をするため、クリームを塗ったあとは自然な感じに仕上がります。
【ちょっと補足】
靴クリームには、染料系と顔料系のクリームがあります。
染料系 | 溶剤の成分が革に染み込んで補色(自然な風合いで補色。色落ちしやすい面も) |
顔料系 | 溶剤の成分を革の上にのせて着色(高い補色力) |
シュークリームジャーのデメリット
シュークリームジャーを実際に使ってみて感じたデメリットも紹介します。
- ツヤ出し効果はそこまで高くない
- 補色には時間がかかる
ツヤ出し効果はそこまで高くない
これはおすすめポイントの「自然な光沢」の裏返しになりますが、ピカピカに靴を光らせたいという方には物足りなく感じるかもしれません。
例えば、コロンブスのシルバーラインシュークリームと比較してみると、
画像では分かりにくいですが、コロンブスのシルバーラインシュークリームの方がツヤが出ているように思います。
ぱっと見た感じはほとんど変わらないので、そこまで気にする必要はないと思いますが……。
補色には時間がかかる
シュークリームジャーは、顔料系のクリームのように革の上に塗料を乗せるタイプではなく、溶剤の成分が革に染み込んで補色するタイプです。
革に付いたスリ傷などをクリームで補色して消したいという場合は物足りないかもしれません。
【ブートブラックシュークリームと比較】
これも少し分かりづらいですが、ブートブラックシュークリームの方が少しだけ黒が濃い感じに見えます。
ただし、補色が全然できないというわけではないです。むしろ、長く使って自然な感じに補色していきたい方にはおすすめだと思います。
シュークリームジャーの口コミ
シュークリームジャーの良い口コミと悪い口コミを紹介します。
良い口コミ
ネットショップなどで調査したシュークリームジャーの良い口コミです。
- クリームの伸びがよくて使いやすい。
- 質感がよく革靴に馴染みやすい。
- 手についたクリームを落としやすいのもポイント。
- クリームが柔らかく、ニオイも少ないので良い。
評価の良い口コミでは、革への馴染みの良さや伸びの良さについての声が多い印象です。
悪い(ネガティブな)口コミ
悪い(ネガティブな)口コミも紹介します。
- 補色力が低く、重ねて塗り込んでも効果を感じない。
- もう少しツヤが出ると良かった。
- 補色は全くできなかった。
- 補色するために購入したが、期待した効果はなかった。
悪い(ネガティブな)口コミは、デメリットでも紹介したとおり「ツヤが出ない」や「補色力が弱い」という意見が多かったです。
まとめ|M.モゥブレィ シュークリームジャーは自然なツヤ感で初心者におすすめ
靴磨き用のクリームとしては、定番のM.モゥブレィ シュークリームジャーをレビューしました。
M.モゥブレィ シュークリームジャーは、「ザ・乳化性クリーム」といった感じのクリームで、滑らかでクセがなく初心者におすすめの乳化性クリームです。
普段仕事で履くなど、そこまで靴を光らせたくない方におすすめですよ!
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