エルメスなどの高級ブランドとも提携しているフランスのレザーケアブランドのサフィール(SAPHIR)。そのサフィールが展開している靴クリームがビーズワックスファインクリームです。
ビーズワックス、カルナバワックス、アーモンドオイルなど、革にダメージを与えにくい天然原料を配合した乳化性のクリームで、保湿・補色をしっかりと行うことができます。
ビーズワックスファインクリームってどんな感じ?
この記事では、実際にビーズワックスファインクリームを使ってみた感想や口コミなどをお伝えします。
✔ビーズワックスファインクリームのメリット・デメリット
【この記事を書いた人】
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ビーズワックスファインクリームの基本情報
サフィールとは?
サフィール(SAPHIR)は、フランスのレザー製品やレザーケア用品を製造・販売しているAvel(アベル)社が展開するシューケアブランドです。
伝統的な製造工程と厳選した天然原料から製品を製造し提供するクオリティーブランドとして世界5大陸の65カ国以上で広く愛用されています。
ビーズワックスファインクリームの成分
ビーズワックスファインクリームは、乳化性のクリームです。
【成分】
- ロウ分
- 油脂
- 有機溶剤
※成分表にはありませんが、無色以外のクリームには、発色の良い天然の顔料も配合されています。
ロウ分
保湿力が高く、抗酸化作用もあると言われる「ビーズワックス」、光沢、撥水、紫外線による色あせから保護する「カルナバワックス」が配合されています。
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油脂
高い保湿力と酸化を防ぐアーモンドオイルが配合されています。
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有機溶剤
汚れを落とし、油分の浸透を促す「テンピン油」を配合しています。
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天然顔料
ビーズワックスファインクリームは、顔料系のクリームです。顔料が革に乗ってしっかり補色します。
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ビーズワックスファインクリームの特徴
革にダメージを与えにくい天然原料を配合した乳化性のクリームで、保湿・補色をしっかりと行うことができます。
革を暗くしにくいアーモンドオイルが配合されているので、淡色が多い女性用の革靴に適しています。
ビーズワックスファインクリームとクレム1925の違い
サフィールといえば、ハイグレードラインとして展開される「サフィールノワール」があります。そのサフィールノワールが展開する靴クリームといえばクレム1925です。
同じサフィールブランドのクリームですが、以下のような違いがあります。
ファインクリーム
一番の違いは、クレム1925が「油性クリーム」、ビーズワックスファインクリームが「乳化性クリーム」ということです。
また、クレム1925は革に浸透して補色するのに対し、ビーズワックスファインクリームは革に乗せて補色するという違いもあります。
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ビーズワックスファインクリームのメリット
ビーズワックスファインクリームのメリットは以下の3つです。
- 滑らかで光沢が出やすい
- 補色力が高い
- カラーの種類が多い
詳しく解説します。
滑らかで光沢が出やすい
ビーズワックスとカルナバワックスにより乳化性クリームの中では、強い光沢を出すことができます。アーモンドオイルによる滑らかな質感で、初心者でも塗りやすいクリームです。
補色力が高い
ビーズワックスファインクリームは顔料系のクリームのため、顔料が革に乗って補色するタイプです。顔料の配合率が高く、色落ちした靴への補色に適しています。
カラーの種類が多い
カラー展開が80種類もあり、様々な色の靴に対応可能。カラー展開の多さは、淡色の多い女性用の靴にも相性がよいクリームです。
※一部を表示しています。
ビーズワックスファインクリームのデメリット
ビーズワックスファインクリームを使ってみたデメリットも紹介します。
- 油分が多いせいか少しベタつく
- 匂いが特徴的
油分が多いため少しベタつく
ロウ分や油脂の配合が、普通の乳化性クリームより多いため少しベタつく感じがします。
ただ、これは光沢が出やすく滑らかな質感というメリットとの表裏一体のため、どちらを取るかという問題だと思います。
匂いが特徴的
マイナスポイントと言ってよいか分かりませんが、匂いが特徴的なので好みが分かれるかもしれません。
これはサフィールのクリーム全般にいえますが、靴クリームの匂い(いわゆる靴墨の匂い)というより香水のような匂いがします。
同じサフィールブランドのクレム1925も同様です。むしろ私はこのニオイがクセになりましたけど……。
ビーズワックスファインクリームをレビュー
ビーズワックスファインクリームで靴磨きをしてみた感じをレビューします。
ビーズワックスファインクリームの使い方(靴磨き方法)
ビーズワックスファインクリームは乳化性クリームですので、使い方は普通の乳化性クリームと同じです。
事前準備
- 靴のシューレース(靴紐)を取る。
- 馬毛ブラシでホコリを払う(馬毛ブラシがなければ、固く絞った濡れた布で軽く拭きます)。
- リムーバー(シュークリーナー)で汚れを落とす(リムーバーがなければ省略してもOK)。
ビーズワックスファインクリームを靴に塗る
クリームを米粒1〜2つ分ぐらい指(又はブラシ)にとって、履きジワを中心に入念に塗り込みます。
ビーズワックスファインクリームを塗ったら
全体にクリームを塗り込んだら、豚毛ブラシでブラッシングしてクリームを靴になじませます。
豚毛ブラシでブラッシングしたら、いらないストッキングや布切れで乾拭きして余分なクリームを拭き取ります。
豚毛ブラシを持っていない方は、ビーズワックスファインクリームと一緒に購入するのをオススメします↓
靴磨き完了
光沢が出やすいクリームですが、つま先は油性ワックスを使った鏡面磨きをおすすめします。
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ビーズワックスファインクリームの質感を例えるなら
ビーズワックスファインクリームをパンに塗るモノで例えると、
✔ピーナッツクリーム(バター)
※画像はビーズワックスファインクリームとは関係ありません……。
完全に私の主観ですが、油分が多く靴に塗ったときの伸びやヌルっとした感じがピーナッツクリーム(バター)というイメージです。
なぜパンに塗るモノで例えたの?
クリームの感じをどうにかお伝えしたくてパンに塗るモノで例えてみましたが、ちょっと無理がありますかね……。
ちなみに、他の定番靴クリームも質感を例えてみました。
メーカー・商品名 | 例えるなら | 理由 |
---|---|---|
コロンブス・ブートブラックシュークリーム | 高級チョコレートクリーム | 革の上にしっかりのって深みのある色を出す感じが |
サフィールノワール・クレム1925 | 高級バター | 浸透力が高くツヤもすごいので |
M.モゥブレィ・シュークリームジャー | シュガーバター | シルキーで浸透する感じが |
う〜ん……。まあ、あんまり気にしないでください(汗)。
ビーズワックスファインクリームの口コミ
ビーズワックスファインクリームの良い口コミと悪い(イマイチな)口コミを紹介します。
良い口コミ
- 柔らかく使いやすい。柔らかすぎてつけすぎ注意
- よく伸びて使いやすいです
- 他のクリームと比べて抜けて良い
- 光沢感がぜんぜん違う
- 落ち着いた良いツヤが出る
良い口コミでは、伸びが良くて使いやすい、光沢が出るという声が多い印象です。
悪い(イマイチな)口コミ
- 思ったより光沢が出にくい
- 色落ちがした
- 黒いバックに塗ったら仕上がりが白っぽくなった
悪い口コミでは色落ちがあるという声がありました。ただ、用途外の革靴ではないものに使った感想も多く、革靴に使う分には大丈夫です。
ビーズワックスファインクリームをレビュー|まとめ
この記事では、サフィールのビーズワックスファインクリームをレビューしました。
ビーズワックスファインクリームは、革にダメージを与えにくい天然原料を配合した乳化性のクリームで、保湿・補色をしっかりと行うことができます。
また、クリームのカラーが80種類もあるので、様々な色の靴に使用可能です。
サフィールのクリームは、サフィールノワールのクレム1925が有名ですが、ビーズワックスファインクリームもバランスの良い名作ですので、ぜひお試しください。
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