
スコッチグレインの全天候型革靴であるシャインオアレイン。フッ素を配合した撥水効果のある撥水レザーを使用しており、天気を気にせず履くことができます。
購入してから天候に関わらず週1~2回の頻度で履いてきて、2年ぐらい経過しましたので、使用感などをレビューしたいと思います。
【この記事を書いた人】

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スコッチグレイのシャインオアレインとは?

スコッチグレインは、ヒロカワ製靴が手掛ける日本のシューズブランドです。
東京・墨田区の工場で一貫生産していて、日本の靴職人により日本人の足に合う木型で作られている、MADE IN JAPANの品質は間違いありません。

墨田区のふるさと納税の返礼品にも選ばれていて、2020年の返礼品の中で1番人気になっています。
>>日経新聞電子版(2021年5月9日)
そのスコッチグレインが製作・販売しているのが、「シャインオアレイン」です。
シャインオアレインのアッパー(甲革)は、皮をなめす(皮を革に加工する)段階でフッ素を配合した撥水効果のある革を使用しています。
普通、撥水性のある靴はガラスレザーのように塗料や合成樹脂でコーティングするなど、革が人工的な感じになってしまいますが、シャインオアレインは、革靴特有の自然なエイジングが楽しめます。
革本来の持つ自然な質感はそのままに、高い撥水性を持つスグレモノです!
シャインオアレインには、ウィズがシングルEでシャープなデザインの「Ⅳ」、幅広なウィズ3Eの「Ⅲ」があります。
【シャインオアレインの種類】
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シャインオアレインⅣ 2776BLの使用感

今回、レビューするのはシャインオアレインⅣ(2776BL)。ウィズがシングルEの黒のストレートチップです。
スコッチグレインのプレミアムグレードにラインナップされている「オデッサ」と同じ木型を使用していて、比較的ロングノーズでシャープなデザインとなっています。
サイズ感
私は青森県在住で近くにスコッチグレインの店舗がないため、オンラインで購入しました。試着しないで購入するのは勇気がいりましたが、自分の足のサイズを測り、スコッチグレインのサイズ表を参考にして購入しました。
サイズは25.5cmです。
購入当初は、羽根が2cm以上開く状態でしたが、履いているうちに革が馴染んだり、インソールが沈んだりして、現在は0.5cm~閉じきるぐらいまでになりました。

履き心地もちょうど良いのでこのサイズで良かったなと思っています。
【スコッチグレインのサイズ表】
長(cm) | E | EEE |
---|---|---|
23.5cm | ~22.5~ | ~23.5~ |
24.0cm | ~23.0~ | ~24.0~ |
24.5cm | ~23.5~ | ~24.5~ |
25.0cm | ~24.0~ | ~25.0~ |
25.5cm | ~24.5~ | ~25.5~ |
26.0cm | ~25.0~ | ~26.0~ |
26.5cm | ~25.5~ | ~26.5~ |
27.0cm | ~26.0~ | ~27.0~ |
【私の足のサイズ】※ZOZOMATで計測
- 足長:左 25.9 右 25.8
- 足囲:左 25.1 右 25.3
※私は足長が26cm弱ですが、比較的ロングノーズのシャインオアレインⅣだったので、25.5cmでちょうど良かったのかなと思います。
あくまで参考ですので、試着できる環境にある方は、試着をして購入することをおすすめします。
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スコッチグレインをネットで購入する方はこちらを参考にしてください↓
アッパー(甲皮)
質感
シャインオアレインのアッパー(甲革)は、フッ素を配合した撥水レザーです。
ガラスレザー(塗料や合成樹脂でコーティングした革)のように革の表面を加工しているわけではないので、普通の革靴のように靴クリーム等で手入れをすることで自然なエイジングが楽しめます。

撥水レザーということもあり購入当初はかなりマットな質感でしたが、2年間、ガシガシ履いて、お手入れしてきたら、だんだん光沢が出るようになってきました。
革が育ってきたなという感じです。



最初は少し物足りないかもしれませんが、履き込んでいくとだんだんクリームが馴染んできて、いい感じにツヤが出てきます。
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シャインオアレインはエイジングについて解説しています↓
撥水機能

エイジングされても撥水レザーの機能は全く問題なく、雨の日も雪の日も履いていますが、今のところ内部に水が入ってきたことはありません。

グッドイヤーウェルテッド製法なので完全防水ではなく、コバから水が侵入することもあるとのことですが、コバの部分に靴クリームを塗り込むことで浸水を防ぐことができます。

ライニングとインソール
ライニング(靴の内側)
スコッチグレインの靴は、ライニングはすべてレザーです。
革の表面をペーパーバフ加工※したものを使っているので、長時間履いた時の蒸れの軽減や、汗を吸収しやすい作りになっています。
※サンドペーパーなどで革をきめ細かく起毛させた加工

ムレにくいので、一日履いたままでも全然イケます。

レザーライニングは、履き始めは少し硬く感じることがありますが、馴染んでくると足に吸い付くような、なんともいえない履き心地になります。
インソール(かかと部分)
シャインオアレインだけではありませんが、スコッチグレインの靴は、かかとのインソール部分にスコッチグレインのロゴが入っていてカッコいいです。
私は、革靴のインソールが履き込んでだんだん飴色になっていくのが好きです。
画像ではちょっと分かりづらいですが、だいぶ飴色になってきました。

アウトソール(革底)
「SGソール」というグリップ力の高いラバーのソールが使用されています。

グリップ力が高いので、雨でも多少の凍結路でも問題ありません。
返りが良く歩きやすいように、少し厚みはありますが、しなやかなソールです。減りやすい「つま先」と「ヒール」はゴムの硬度を高く変えて耐久性をアップしています。
青森在住のため、シャインオアレインで雪道を歩くことがありますが、SGソールは圧雪路はもちろん、凍結路でもグリップがきいて歩きやすいです。
※もちろん、全く滑らないというわけではないですので、雪道が慣れない方は油断しないでください。
ソールの厚さもそこまでゴツい感じではないので、普通の革靴として全く違和感がないです。

シャインオアレインのマイナスポイント

シャインオアレインのマイナスポイントは、以下のとおりです。
- 撥水レザーからなのか、小さいシワが結構出る
- SGソールが少し重いかも

私は特に気にならないレベルでしたが、気になる方 がいるかもしれないと思い挙げてみました。
小さいシワが出る
フッ素を配合した革だからか分かりませんが、紐を通す羽根などに細かいシワが入ります。革の質感にこだわるような方は、少し気になるかもしれません。

ただ、もう片方は全然シワが出ないので、使用する革の部位などによるんでしょうね。

SGソールが少し重い(かも)
もう一点、SGソールが少し重いです。特に仕事で疲れているときは重いなと感じるときがあります。
重量を比較してみたところ、同じスコッチグレインのアウトレットの靴とアディダスのスニーカーと200グラムの差がありました。ソールの違いかなと思います。
200グラムがどのぐらい影響するかは人によるのかなと思いますが……。




少し重いおかげでグリップ力が増しているところもあるので、このぐらいは許容の範囲内かなと思います。
シャインオアレイン購入2年後レビュー(まとめ)
仕事に行くときに雨が降っていると、なんだか憂鬱な気分になりますが、シャインオアレインを持っていると全然気になりません。むしろ「今日はシャインオアレインだな」とウキウキな感じになります。
最初はマット質感ですが、履けば履くほど革が育っていく感じが分かり、お手入れするたびに光沢が出てくるところが、すごくいいと思います。
雨や雪でも「いだわしぐなく※」履ける上に、本格革靴のようなエイジングも楽しめますので、買って良かったと思います。
※津軽弁でもったいなくないという意味です。
これからもガシガシ履いて、この靴を育てていきたいと思います。
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