
サラリーマンの仕事用革靴、いわゆるビジネスシューズ。
リモートワークの増加やビジネスカジュアルの流行などで履く機会が少なくなってきたとはいえ、日本のサラリーマンにとっては、まだまだ重要なアイテムです。

でも、夏場の革靴は蒸れて地獄だよね……。

革靴の中にも蒸れにくいデザインや素材が使われているものがあるので、選ぶポイントを押さえておけば夏でも快適に履くことが可能ですよ。
この記事では革靴の蒸れにお悩みの方へ、蒸れにくい革靴を選ぶポイントを解説し、おすすめの革靴を紹介します。
蒸れにくい革靴おすすめ7選
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夏場でも革靴を履く必要があって、蒸れにくい革靴をお探しの方はぜひ参考にしてみてください。
【この記事を書いた人】

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- 革靴は仕事道具。「ガッツリ履いて、しっかりお手入れ」がモットーです。
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蒸れにくい革靴選びのポイント

蒸れにくい革靴選びのポイントは以下の3つです。
詳しく解説します。
アッパー(甲革)は本革を使用
靴の表面を覆うアッパー(甲革)の素材は、合皮などの人工素材ではなく本革のものを選ぶと蒸れにくいです。

本革は汗を吸って蒸発させることができるといわれています。
ただし、本革を使用していても樹脂コーティングをしたガラスレザーや完全防水の加工がされた革は、通気性や透湿性が損なわれて蒸れやすいので、加工されていないもの選びましょう。
靴の中は透湿性が高い素材を使用
革靴が蒸れる原因の一つは、足から出る湿気が靴の中にこもってしまうことです。
そのため、ライニングやインソールに透湿性の高い素材を使用しているものを選ぶと蒸れを大幅に軽減することができます。
靴の内部にパンチング加工などをしたレザーやゴアテックス素材を使用した靴がおすすめです。
通気性の高い機能やデザイン
靴自体の通気性を考慮することも重要です。
例えば足の入りが比較的浅いローファーや、アウトソール(靴底)に通気機能が備わっている靴などが通気性が高く蒸れにくいです。
製法はセメンテッド製法よりはグッドイヤーウェルテッド製法の方が蒸れにくいとされます。

もし、ビジネスカジュアルスタイルがOKの職場なら、レザースニーカーという手もありますよ。
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職場がスニーカーOKならこちらの記事も参考にしてみてください。
>>【快適通勤】仕事で履けるビジネススニーカーおすすめ10選
蒸れにくい革靴おすすめ7選

蒸れにくい革靴を紹介します。
蒸れにくい革靴おすすめ7選
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リーガル 14TRBH エアローテーションシステム
価格 | 33,000円(税込み) |
デザイン | ストレートチップ、プレーントゥなど |
革の種類 | 天然皮革 |
製法 | グッドイヤーウェルテッド製法 セメンテッド製法 |
ウィズ | 2E相当 |
特徴 | リーガル独自機能エアローテーションシステム採用 |
歩行から生まれるエネルギーで空気を靴内に送り込んで循環させるリーガル独自機能のエアローテーションシステムを採用した靴です。
ライニング(靴の内部)には透吸湿性に優れた革素材を使用しているので、蒸れにくく快適な履き心地を実現させています。

リーガル 31PRBE ゴアテックスサラウンド
価格 | 26,500円(税込み) |
デザイン | ストレートチップ |
革の種類 | 天然皮革 |
製法 | セメンテッド製法 |
ウィズ | 2E相当 |
特徴 | ゴアテックスサラウンドシステム搭載 |
防水性と透湿性に優れたゴアテックスサラウンドシステムを搭載したモデルです。ソール部分にも通気孔があるので、湿気を放出することができます。

スコッチグレイン シャインオアレイン


画像出典:スコッチグレイン公式オンラインストア
価格 | 36,300円(税込み) |
革の種類 | 国産カーフ(撥水レザー) |
製法 | グッドイヤーウェルテッド製法 |
ソール(靴底) | ラバーソール(SGソール) |
ウィズ | Ⅳ⇨E、Ⅲ ⇨3E |
特徴 | ・撥水効果のある革 ・防滑ソール |
日本のシューズブランドでは品質が高いことで有名なスコッチグレインです。
シャインオアレインはアッパーにフッ素が配合された撥水レザーが使用されていて、雨でも関係なく履くことができるのでおすすめです。
今回紹介するシャインオアレインに限らずスコッチグレインの靴はライニングのレザーにパンチ加工をするなど、蒸れを軽減するように工夫されています。
✔スコッチグレインの靴の蒸れ軽減の仕組み
- ライニングにパンチ加工
- インソールの革の表面にハブ加工


画像出典:スコッチグレイン公式HP


スコッチグレインは実店舗だけでなく、公式オンラインストアと楽天市場で購入することができます。

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シャインオアレインを詳しく知りたい方はこちらのレビュー記事を参考にしてみてください。
>>スコッチグレインのシャインオアレインⅣ 2776BLをレビュー
モラルコード SIMEON(コインローファー)


画像出典:モラルコード公式サイト
価格 | 25,080円(税込み) |
デザイン | コイン(ペニー)ローファー |
革の種類 | 牛革カーフ(銀付き革) |
製法 | グッドイヤーウェルテッド製法 |
ウィズ | 2E |
特徴 | 汎用性の高いちょうどよいデザイン 脱ぎ履きしやすいローファー |
モラルコードは1〜2万円台のしっかりした本格革靴を販売しているブランドで、「本物でありながら、お値打ち価格」をポリシーに高いコストパフォーマンスを実現しています。
モラルコードの靴のインソールには、蒸れを軽減するパンチ加工がされています。

足の入りが浅いローファーのため、夏場でも通気性もあって履きやすいデザインです。

【あわせて読みたい】
モラルコードのコインローファーを詳しく知りたい方はこちらのレビュー記事をご覧ください。
>>MORAL CODE(モラルコード)のコインローファーをレビュー
ホーキンス 通気性ビジネスシューズ


画像出典:ABCマートオンラインストア
価格 | 10,890円(税込み) |
デザイン | プレーントゥ |
革の種類 | 天然皮革 |
製法 | セメンテッド製法 |
ウィズ | 3E |
特徴 | ソールに通気口を設置 |
ソールに通気口を設置したホーキンスの人気シリーズです。ライニングとフットベッドには温度上昇を抑える接触冷感素材「TECHNOCOOL」を使用していて、蒸れにくく快適に履くことができます。

ランウォーク エアサイクル


画像出典:asics walking公式サイト
価格 | 28,600円(税込み) |
デザイン | ストレートチップ、プレーントゥなど |
革の種類 | 天然皮革 |
製法 | セメンテッド製法 |
ウィズ | 2E |
特徴 | エアサイクル構造によりムレを軽減 |
ランウォークはスポーツシューズで有名なアシックスが展開しているビジネスシューズです。

多機能で歩きやすい革靴は、見た目が安っぽく見えるものが多いですが、ランウォークは本格革靴のような見た目なのでおすすめです。
そんなランウォークで展開しているエアサイクルは、靴の中に空気を取り込み循環させる「エアサイクル」構造を採用し、ランウォークの機能性、クッション性はそのままに蒸れを軽減します。

通勤快足 TK3309
画像出典:アサヒシューズオンラインストア
価格 | 18,700円(税込み) |
デザイン | ストレートチップ、プレーントゥなど |
革の種類 | 天然皮革 |
製法 | セメンテッド製法 |
ウィズ | 4E |
特徴 | ・ゴアテックス、エアーインソールで蒸れにくい |
通勤快足は日本のシューズメーカー「アサヒシューズ」が販売している「濡れにくい・蒸れにくい・滑りにくい」革靴です。
通勤快足のライニングには「ゴアテックス(R)ファブリクス」、インソールには空気を送るエアーポンプを装着したエアーインソールが使われていて、蒸れにくくなっています。

蒸れた革靴のメンテナンス方法

いくら蒸れにくいといっても革靴ですので、真夏の炎天下の中ではどうしても蒸れます。
蒸れてしまった革靴はしっかりメンテナンスをして、次に備えましょう。
✔蒸れた革靴のメンテナンス方法
詳しく解説します。
同じ靴を連続で履かない
蒸れた蒸れていない関係なく、いくら愛着のある靴でも連投は厳禁です。

人は、1日靴を履くと約コップ1杯分の汗をかくと言われていますので、1日履いたら2日、最低でも1日は靴を乾燥させるために休ませましょう。
吸湿剤、乾燥剤を靴に入れる
私は、靴を脱いだらすぐにシューキーパーを入れる派ですが、汗をたくさんかいた日や湿気が多い日などは、先に湿気吸収剤を入れるようにしています。
特におすすめなのは、珪藻土が入った湿気吸収剤です。



靴の湿気吸収剤は、ニオイ対策にもなるのでオススメですよ。

消臭スプレーで湿気と原因菌を除去
汗自体は直接的なニオイの原因ではないですが、汗と一緒に付いた足の角質や皮脂などをバクテリアが分解して出た成分(酸)が臭いの原因といわれます。

一度臭ってしまうと、なかなか取れなくなってしまうのでしっかり予防しましょう。
靴のニオイ対策におすすめなのが消臭スプレーですが、特に除菌粉をニオイの原因菌へ直接スプレーできるパウダー式消臭スプレーは効果が高く使いやすいです。


【あわせて読みたい】
パウダー式消臭スプレーを詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
>>【湿気と原因菌をダブル除去】靴のニオイ対策はパウダー式スプレーがおすすめ
シューキーパー(シューツリー)を入れて保管
シューキーパー(シューツリー)は革靴の形状を保ち、履きジワからの反り返りを防ぐためのシューケア用品です。
靴に吸収された汗が蒸発する際、革の乾燥から履きジワの部分がだんだん反り返ってきます。何もせずそのままにしているとどんどん反り返りが大きくなって、ひび割れを起こしたりする場合も。
シューツリーは革靴の変形を防ぐため必ず持っておきたい靴用のケア用品です。


【あわせて読みたい】
シューキーパーを入れるタイミングを考察した記事です。
>>【考察】シューキーパーを入れるタイミング問題…変形防止と湿気除去どっちを優先?
モールドクリーナーでカビを防止
梅雨時などジメジメした日が続く場合は玄関に湿気が溜まりやすく、靴から湿気が抜けにくい場合があります。そうなると怖いのが「カビ」。
モールドクリーナーはカビが生えたときの除去だけでなく予防の効果もあるので、心配なときは靴の中やシューズボックス(下駄箱)にもスプレーしておくと安心です。

湿気が抜けにくいと思ったら、事前にカビを予防しておきましょう。


お手軽に除菌したい場合は、拭き取りシートタイプもおすすめです。

【あわせて読みたい】
モールドクリーナーを詳しく知りたい方はこちらの記事を参考にしてみてください。
>>【革靴のカビ対策】M.モゥブレィ モールドクリーナーをレビュー
汚れやニオイがヒドイ場合は丸洗い
いくら予防していても革靴を長くハードに履いていると、どうしても汚れやニオイがついてしまいます。
普通のお手入れで解消できない場合は、丸洗いしてしまうのがかなり効果的です。
革靴の丸洗いは専門家の方も推奨しています。
(革靴は)やり方さえ十分気をつければ、服などと同様に…中略…洗ってしまったほうが、コンディションは回復できるものなのです。
飯野高広著『紳士靴を嗜む』186頁(朝日新聞出版,2010.6) ※()内筆者付記

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革靴の丸洗いの方法を詳しく知りたい方は、こちらの記事を参考にしてみてください。
自分で洗うのはちょっとハードルが高いという方はプロに頼むのがおすすめです。
>>【徹底調査】おすすめの靴の宅配クリーニング6選…革靴の丸洗い早くて安いのはどこ?
まとめ|蒸れにくい革靴で夏場の仕事を快適に
本記事では、夏場でも蒸れにくい革靴選びのポイントを解説し、おすすめの革靴を紹介しました。
蒸れにくい革靴を選ぶポイント
- アッパー(甲革)は本革を使用
- 靴の中は透湿性が高い素材を使用
- 通気性の高い機能やデザイン
夏場でも革靴を履く必要があって、蒸れにくい革靴をお探しの方はぜひ参考にしてみてください。
【本記事で紹介した革靴】
蒸れにくい革靴おすすめ7選
※クリックすると記事にジャンプします。
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